Killers West Diary (ページ3)

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名前を聞き忘れたと照史に言ったら、怒られた。
なんでそんなに危機感が無いのだと。
聞き忘れた俺が悪いのだが、そこなのか。

桐「変な奴がやってくるかも

しれへんやんか！」

中「一応俺も男やで？」

桐「俺にタイマンで勝ってから言いなさい。」

中「なんでや。タイマン張ったことないや

ろ。というか誰も照史に勝てへんわ。」

こんな言い合いを続けている内に、時が過ぎるのは早いもので、翌日を迎えた。

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

桐「ヤバい奴来たら動けへんように

してやる…。」

望「なあ淳太ー。あれどうにかしてー。

怖いんやけど。」

中「そんなこと言われたって知らんよ。

照史過保護なんやもん。」

閉店後。片付けをしながら電話の主を待つ。
照史は相変わらずブツブツ言いながら殺気を放っていた。

そうこうしている内に、聞き慣れたドアベルが聞こえた。
そこにいたのは1人の青年と、1人の中年男性。
2人とも、なんとなく見覚えのある顔をしていた。

『あの…昨日電話したものです。』

中「あ、お待ちしておりました。

こちらへどうぞ。」

なんとなく厨房から離れた4人掛けの席に案内する。
別に照史からちょっと離れるためとか、そんなんじゃない。
照史がめんどくさいとかではない。決して。

桐「お待たせしました。

これ、今日の賄いです。

良かったら食べてってください。」

残念ながら遅かった。
2人が席に着いた瞬間、照史は即座にケーキと紅茶を持ってきた。
しかもなぜか、そのまま俺の隣に座ったではないか。

中｢ちょ、照史…｣

桐｢ほんで？淳太くんに何の用ですか？｣

照史がほんの少しの殺気を出す。
本当にやめてほしい。

でも、照史の言葉を聞いた瞬間、2人は顔を見合わせた。

中｢どうしました？｣

『やっぱり…兄さんだ。』

青年がはにかみながらそう言う。
その頬は嬉しそうに染まっていた。