Killers West 5 (ページ5)

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side S.Daiki

重｢おい、淳太！？淳太！｣

蹲っていた淳太が倒れ、急いで駆け寄った。
肩を揺さぶるが、淳太の目は閉ざされたまま。

白い肌と端正な顔立ち。
まるで人形のように動かない彼に、俺はただ焦るばかりだった。

桐｢淳太くーん、入るでー。

…え、しげちゃんどないしたん？｣

修練を終えたのであろう照史くんが来てくれた。

重｢淳太っ、淳太が！｣

桐｢え？…ごめんな。もっと早く来たら良かった

な。｣

焦る俺を宥め、淳太くんを素早く抱きベッドに寝かせた。

照史くんは何も悪くないのに謝った。
他の人にも気遣いができるところも、尊敬する。

重｢なぁ、照史くん。｣

桐｢んー？｣

照史くんは、優しそうな眼差しで淳太の頭を撫でながら返事だけした。
ベッドで眠る淳太は、ほんの少し眉を潜めている。

重｢…3人、はさ。何を隠しとるん？｣

この家に来てから、ずっと聞きたかった。

大勢の人がいる所に出ると顔を真っ青にしていた淳太。
小瀧曰く、大切なものを救うのに必死だったらしい濵ちゃん。
里親のことを聞いたら口を噤んだ照史くん。

3人は何を隠している？

桐｢んー、もうそろそろ言わなあかん頃なんかも

なぁ…。｣

思わぬ返答に拍子抜けした。
てっきり、はぐらかされるかと思っていた。

桐｢ははっ、なんやねんその顔。

男前が台無しやで？｣

重｢いや、やって話してくれへんかと思ってて。｣

照史くんは一頻り笑った後、似合わぬ真剣な顔で言った。

桐｢…しげの心がスッキリしたら、話すわ。

モヤモヤしてんねやろ？｣

なぜ照史くんが知っているのかは分からないが、確かにそうだ。
改めて自覚すると、調べたくてウズウズする。

重｢ちょっと調べてくる！

…あ、照史くん、ほんまにありがとう！｣

部屋までそれほどない距離を、小走りで進んだ。