三十三話 ページ34
五条は布団に包まっている彼女の名前を呼ぶ。
五「Aちゃん……」
布団越しに頭を撫でたり背中をさする。
その様子を見て何度真実を教えてあげようか悩んだか。
でも、Aちゃんには言えない。
Aちゃんだから、言えない。
言ってしまえば急に元気になった態度で察される。
上にバレればそれこそ本当に悠仁が死んでしまう。
それを防ぐ為には言えない。
五「僕達さ…悠仁から言われたんだよ。Aをよろしく頼むって……」
彼女は布団から狐の面を少し見せる。
五「恵だって野薔薇だってAを心配してた。そして今2人はその悲しみをバネに強くなる為に頑張ってる。でもAちゃんは悠仁と誰よりも長く過ごしたから心は誰より傷ついた。2人より気持ちの切り替えは上手くいかないだろうね。だからさ、全部ぶちまけなよ。俺が受け止めてあげる」
Aが布団から出てきて移動する。
五「さ、ここなら大丈夫。全力でおいで」
『わ、私のせいで…虎杖君が……死んじゃった……!私が弱かったから…!あの時私が強かったらあの時虎杖君と伏黒さんを守りながら特級呪霊を祓えたのに!そしたら虎杖君は宿儺に代わることなかったのに……!私が強かったら!!宿儺に心臓を治させれたかもしれないのに…!!私のせいで、私の…せいで!!』
ずっと泣いていたであろうA。
涙はまだ止まらない。
五「少し、違うね。Aは弱くないよ。野薔薇と悠仁が最初の任務を終えたあと俺が訓練をつけたし呪力だって格段に増えた。恵が言ってたよ、結界を作って特級と戦ったって。結界の方に呪力を多く注いだから威力が減ったんだろうけど結界の方は誰も傷つける事は出来ない位強力だったろうね。更にその中で攻撃出来るのが凄いよ。だからAは弱くない。それにまだまだ強くなれる。ほら、その悔しい気持ち、悲しい気持ちを思いっきり僕にぶつければいい」
Aは五条先生のパーにしている手に力を込めて殴る。
その時の一撃は…
五条先生の手を貫通して
壁に拳サイズの焦げ目が出来ていた。
そして爆発したように焦げ目が大きくなる。
その後じわじわと燃え上がる。
まるでそこに
見えない炎があるかのように
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アンナ(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます!これからも書いていくので応援して頂けると嬉しいです!ありがとうございます! (2021年2月16日 16時) (レス) id: bc274ad562 (このIDを非表示/違反報告)
もも - とっても面白かったです!続きがすごく楽しみです! (2021年2月16日 16時) (レス) id: 3174782329 (このIDを非表示/違反報告)
アンナ(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます!そうなんですね!口調があまり分からず書いていました…順次訂正していきます!ご指摘ありがとうございます面白いとのコメントもありがとうございます! (2021年2月3日 15時) (レス) id: bc274ad562 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 五条さんは自分の事を『僕』と呼びます。 『俺』は滅多に使わないです! 後(あと)面白いです! (2021年2月3日 15時) (携帯から) (レス) id: 66cf0ac4ec (このIDを非表示/違反報告)
アンナ(プロフ) - 白狐さん» コメントありがとうございます!続き頑張ります! (2021年1月31日 14時) (レス) id: bc274ad562 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アンナ | 作成日時:2020年12月27日 9時