泣き虫弱虫だけど呪術師【呪術廻戦】

二十四話 ページ25

伏黒の合図で虎杖は宿儺と入れ代わった。

宿「少し待て、今考えてる」

伏黒(あちら)を追った所で直前に小僧に変わられるのがオチか……となると奴らが一番困るのはコレだろうな。ふりだしに戻してやる

宿「おい」

宿儺が特級呪霊に話しかける。
さっきからこの特級呪霊は宿儺の一つ一つの挙動に警戒している。
怯えている。

宿「ガキ共を殺しに行くぞ、付いて来い」

宿儺は出口に向け歩き出した。
そこ(背後)を攻撃する。

宿「馬鹿が」

それをいとも簡単に弾く宿儺

宿「あ、こっちも治してしまった」

先程虎杖が特級と戦っている時に消えた片手。
それを治癒して弾いていた。
特級も驚いている。

宿「散歩は嫌か。まぁ元来呪霊は生まれた場に留まるモノだしな、良い良い」



ここで死ね



宿儺は片手で特級をなぎ倒す。

宿「ほら頑張れ頑張れ」

頭を踏み潰す。
勢いあまり床が抜け落ちる。
特級は宿儺の足を掴み投げ飛ばそうとする。

宿「呪霊といえど腕は惜しいか？」

しかしその腕は宿儺の手にあった。

宿「ケヒッケヒッヒヒッ」

宿儺の高らかな笑い声のみが響く。
特級呪霊にはもう余裕も笑みもない。

宿「我々は共に“特級”という等級に分類されるそうだ。俺と…虫(オマエ)がだぞ？」

特級は四肢が切り落とされその四肢と共に柱に埋もれている。
そこから抜け出し四肢を再生する。
そしてニッと笑う。

宿「嬉しそうだな褒めてやろうか？だが呪力による治癒は人間と違い呪霊にとってそう難しい事ではないぞ。オマエもこの小僧も呪いのなんたるかをまるで分かっていないな、いい機会だ。教えてやる」


本物の呪術というものを





領域展開









【伏魔御廚子】(ふくまみづし









静――


水面―――

いくつもの屍――

その中心にある一つの社―――



キン


宿「3枚におろしたつもりだったんだがやはり弱いなオマエ、そうそうそれから…これは貰っていくぞ」


特級呪霊から【自分の指】を抜き取る。
特級は煙となり消える。

宿「終わったぞ‼不愉快だ‼代わるのならさっさと代われ‼…小僧？」



しかしいつまで経っても虎杖に戻る事は無かった。

そして宿儺は邪悪な笑みを浮かべた――

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