【アルスマグナ】光のさきには…【九瓏ケント】

21話 ページ21

赤「まっ…まさかそのせいで…」

緑「酷い…」

『こうなるのを防ぎたくて…あの時は酷い事言ってすいませんでした。せっかく私の事気にかけて下さったのに。』

そう言って頭を下げるA。

青「いえ、俺達も考えがうかつでした。」

アキラは罰が悪そうに、小さく呟いた。

赤「俺も…酷い事言ったから。そのー、悪かった。」

黄「あきらっちょ偉いね！ごめんねが出来て！」

赤「んなっ！子ども扱いすんじゃねーよ！」

コンスタンティンの手でアキラの頭を撫でるタツキに、口では反抗するも手はどかさないアキラ。

黄「でも、どうして君がそんな酷い事されないといけないの？」

『きっと…私が虐めやすそうだからじゃないですかね…』

紫「何だ！分かってんじゃん！」

Aの言葉に今まで黙っていたケントが口を開いた。

青「ちょっと！先生、それは失礼ですよ。」

『いえ、いいんですよ。』

紫「そこでだ！今日の大事な話って言うのは…」

緑「言うのはー？」

紫「Aを皆で人気者に改造しよう！って話！」

名案だ！と言わんばかりに胸を張ったケント。

｢｢｢…｣｣｣

紫「…ん？あれ？」

しかし思いのほか、その場はシーンと静まり返った。

紫「皆…どうしたの？」

『せっ先生！皆さんにそんな迷惑かけられませんよ！』

Aは慌ててケントに意見する。

紫「助けてほしんだろ？」

『だけどっ…』

緑「いいじゃないですか！楽しそうだし！」

顔を伏せたAの耳に響いたのは朴の明るい声だった。

青「楽しそうって…」

黄「僕も賛成！皆をぎゃふんと言わせたい！」

あまり納得していない奏の言葉を遮り、タツキも賛同する。

赤「確かにな！俺もその案乗った！」

青「あなた達…面白半分ならAさんを傷つけるだけなんですよ!?分かってますか？」

赤「んなの、分かってるよ。」

緑「分かってます！僕はいじめっ子許せません！」

黄「僕も！やるなら徹底的にやる覚悟だよ！」

紫「奏はどうなんだ？反対か？」

ケントに改めて聞かれ、困った表情になる奏。

青「Aさんは…本当にいいんですか？全部俺達に任せることになっても。」

『私は…』

青「この人達、無駄に張り切りますよ？それに…やるなら俺も徹底的にやります。」

赤「何だよ。泉も乗り気じゃん。」

青「Aさんにもそれなりの覚悟を持ってもらわないといけません。」

真っ直ぐに自分を見つめる奏と、向き合ったA。

『お願いします。私を…


助けてください！』

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