31.いつのまにか ~和 side~ ページ31
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和「…明日、来れないの？」
明日退院だけど、仕事で来れないとAちゃんが言った。
…てことは、今日が最後か…
．
毎日時間は少なくてもAちゃんの顔見て
それが二週間も続いて…
Aちゃんといる時間。
居心地が良かった。
．
いつも俺のこと気遣ってて
遠慮ばっかして
からかうとすぐ顔を赤くして
笑顔がなんだか幼くて…
．
気付いたら、ゲームも、Aちゃんが来たら自然にやめるようになってた。
．
…終わりがくるって、なんだか実感がわかなかった。
．
和「そっか。大変だね、がんばって」
口をついて出たのは本当に普通の言葉。
心の中で思ってることなんて
そんなの出すわけにもいかなくて。
．
自分でもなんでかわかんないけど
何かしらの繋がりが欲しくて誘った食事。
．
しばらくの間が空いて
「…ごめんなさい。気持ちは嬉しいんですけど、ご遠慮させてもらいます。」
和「え、なんで？」
断られるとは思ってなかった。
「お礼されるようなこと何もしてないですから」
和「でも、悪いよ…」
自分でも女々しいなと思いつつ、食い下がる。
「ごめんなさい」
和「・・・」
頭を下げながら言い切るAちゃん。
それ以上何も言えなかった。
．
.
少し気まずい空気が流れる部屋の中。
時計を見ると8時50分近くになっていた。
．
「…そろそろ帰りますね」
鞄とコートを持って立ち上がったAちゃん。
「退院しても無理しないでくださいね！」
和「はーい」
最後まで俺の気遣いばっかり。
「じゃあ…」
俺を見て笑ったAちゃんの瞳が少しだけ揺れたような気がした。
．
和「…あ、見送りするよ！」
反射的に声を出してた。
Aちゃんの目が丸くなる。
「そんな…いいですって！二宮さんっ」
止めるのを無視して俺はもうベッドから降りてた。
和「これくらい、いいでしょ？」
大分扱いに慣れた松葉杖で先に部屋を出ると
諦めたようにAちゃんが付いてきた。
．
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ちか(プロフ) - 大宮さりぃ。さん» 大宮さりぃ。さん、初めまして！コメントすごく嬉しいです。主人公も二宮さんも不器用ですよね(笑)それゆえ、スローペースで進みますが、付き合ってあげてください。応援本当にありがとうございます！ (2014年3月11日 21時) (
レス) id: f4deae0e6b (このIDを非表示/違反報告)
大宮さりぃ。(プロフ) - ………くぅｯ!!!!初々しいなぁ！もぉ…(笑)お思いながら読ませて貰っている私ﾃﾞｽ(笑)とても引き込まれます！頑張って下さい♪ (2014年3月11日 20時) (レス) id: 35327966ca (このIDを非表示/違反報告)
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