検索窓
今日:1 hit、昨日:8 hit、合計:31,122 hit

10 ページ10

『痛くて苦しくて、もう死んだと思った。』

「ちょっと待てよ。なんの話だ?」

『俺が東日本大震災の時、津波に飲み込まれて肋骨2本と左大腿骨と右足首を折って、死にそうになった話。』

「そんな事聞いてない。」

『言ってねえもん。』

東日本大震災と聞き、佐々木朗希は苦い顔をした。

他の選手もそうだ。

『命からがら逃げてきたと思ったら、直ぐに追い出されるんだもん。分かりやす過ぎだって』

もう、光は宿っていない。

薄ら笑いを浮かべて淡々と話すAに恐怖すら感じていた。

『俺がなんで今まで野球を続けてきたか分かる?』

トーンを変え、また大谷翔平の顔を睨みながら言った。

『復讐。お前だけ成功させてたまるか。この、裏切り者。』


"裏切り者"


そう呼ばれてスーパースターはハッとした。

「…約束…」


➖回想➖

コンコンコン

兄の部屋をノックする、A。

死にかけてから1週間後の日だった。

『兄ちゃん、今いい?』

「ああ。大丈夫だよ。どうした?」

『やっぱりさ、高校卒業したら兄ちゃんメジャー行くの?』

「まあな。そうしたいと思ってる。どうした急に?」

『だって、離れ離れになっちゃう』

あの日の出来事がトラウマになっているAは、家に帰ってから兄にくっ付いて離れなかった。

その事をだいたい理解している翔平は、ニッコリ笑って言った。


「大丈夫だって!離れてたって毎日電話するし、お前が怖かったり寂しかったらシーズン中でも帰ってくるから!」


『ホント?』

「当たり前だろ!たった1人の弟なんだから。約束するよ。お前が苦しくてしょうがない時は俺に言え!ずっとそばにいてやる。」

『…約束?』

「ずっとそばにいる。誰よりも近くに」

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (83 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
415人がお気に入り
設定タグ:大谷翔平 , プロ野球 , WBC
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Haul(プロフ) - すみません。初なので仕組みがよく分かっていません…また都度教えてください!ありがとうございます (2023年3月29日 12時) (レス) id: a905d1632b (このIDを非表示/違反報告)
莉詩奈(プロフ) - 失礼します。オ.リ.フ.ラ立っちゃってますよ!更新頑張ってください! (2023年3月29日 11時) (レス) id: 40cb652138 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Haul | 作成日時:2023年3月27日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。