4ー回想※東日本大震災に触れます ページ4
そこから、簡単にに人の流れから押し出された小さな10歳の体は、坂の塀の隙間から下へ落ちてしまった。
海の中に落ちる感覚は最悪だった。
木の破片や鉄の破片などが体を縛り付け、
息がしたくてたまらないのに、海面がどこにも見当たらなかった。
流れてる方向がどこなのかも分からないぐちゃぐちゃの感覚の中で、
小さな体が暗闇に沈んだ。
死んだと思った。
『…ッゴホッッ』
目を開けた時、必死な顔をしたさっきとは別の男の人がいた。
「よかった、!」
たまたま逃げ遅れて家の屋上に逃げた人が、流れてくるAを引きずり上げたのだった。
ありがとう、そう言おうと立ちあがろうとするAを男の人は止めた。
「津波に巻き込まれたんだ。あちこち骨が折れていると思うから、しばらくはここで休んでろ」
翌日救助された2人は別れ、Aは傷の手当てを受けた。
男の人が言う通り、肋が2本、左大腿骨、右足首か完璧に折れ、全治は約2〜3ヶ月と言われた。
大丈夫。
あと2日もすればママやパパ、兄ちゃん達が探しにきてくれるはず。
そう思って、その日は深い眠りについた。
少し不安を覚えながら。
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Haul(プロフ) - すみません。初なので仕組みがよく分かっていません…また都度教えてください!ありがとうございます (2023年3月29日 12時) (レス) id: a905d1632b (このIDを非表示/違反報告)
莉詩奈(プロフ) - 失礼します。オ.リ.フ.ラ立っちゃってますよ!更新頑張ってください! (2023年3月29日 11時) (レス) id: 40cb652138 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haul | 作成日時:2023年3月27日 23時