2話 ページ3
着いたのは、町にある大きな時計台。
時計台に扉に手をかけソッと押す。
扉はギギギギッ＿＿＿＿っと音を立て難無く開いた。
そして、私は時計台の階段を上る。
貴女「わぁ・・・」
最上階につけばそこは満天の星空が届くのでは、と思うほど高く。綺麗だ。
私はゆっくり腰を下ろし、天を見上げる。
煌く星はそれぞれ美しく、
吸い込まれそうな満天の星空は、いつまで観ていても飽きない。
貴女「私も死んだら星になれるんかな・・・」
？「いや、なれへんやろ」
貴女「そっか・・・」
貴女「って、えっ？」
独り言のつもりが何故か返事が返って来た。
辺りを見回しても、誰かがいる様子もなく、とうとう私も末期かと考えていれば
？「上や上」
貴女「へっ？」
声の主が言う通り上を見上げれば男性がいた。
いや、男性・・・？と言ううか人？
そう、彼は見た目こそ人間とほぼ変わらないが、一点だけ大きく異なる。
それは、白い羽が背中から生えているのだ。
彼は時計台の屋根の上に乗っており、私と目が合うと降りてきた。
貴女「あぶなっ＿＿＿！？」
彼は、その羽を広げゆっくり降りてきたのだ。
それは余りにも幻想的で私は言葉を失った。
？「アンタ間抜けな顔するな」
と、彼はケラケラと笑う。
貴女「そうですかね？」
？「おん。メッチャ面白いで」
人の顔を見て笑う彼に、嫌な感じはしない。
それはいつも、私を見て笑う人達のように嫌なモノではなく。
ただ、純粋に面白いっと思ってるからなんだろう。
変わった人だな・・・
？「俺からしたらアンタの方が変わり者やで？」
貴女「！？口に出てましたか？」
？「いや？」
貴女「じゃぁ・・・なんで？あと、やっぱ私って変わってるんですかね」
やっぱり、私変なのかと思っていると・・・
？「いやだって俺天使やし。あと、俺が変わってる言うたのはこんな時間に一人でこんなとこ来るのが変わってるって事なんやけど」
貴女「！？」
今日二回目の衝撃
て、天使？
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作者名：ユキ猫 | 作成日時：2017年8月29日 4時
