Story.8 ページ9
「……まだ使い魔召喚もしてないのにアブノーマルクラス行き決定とか……。
まあ人間を普通のクラスに入れられるわけないよね……はぁ、最悪……使い魔要らないから退学させて欲しい……」
翌日。わたしはそんなことをブツブツ呟きながら、フードを深く被って登校した。
今日も馬車に乗せられそうになったが、拒否して普通に飛んできた。あろう事か自分の羽で登校する羽目になっているのだ。
まあ馬車で目立つよりマシだ。認識阻害のおかげで飛んでも翼が目立ったりはしないし。
登校後、使い魔召喚のためにでかい講堂に新入生が集められ、担当官を待っていた。
「これ、クラス決めるためにやるんだよね？実はわたしもうクラス決まってるんだよね。わたし帰ってもいいかな。そう思うよね？」
「……誰あんた」
「教えなーい」
なんて、見知らぬ悪魔に話しかけて気を紛らわせていると、後ろの方から「道を開けろ！」と聞き覚えのある声。
何やってんだバカ。わたしは関係ないわたしは関係ないとフードを被り直したが、そのバカと連れの2人が足を止めたのはわたしの隣だった。
勘弁して欲しい。
「ブルクハルトではないか、せいぜい家系に恥じぬ使い魔を召喚することだな」
そう何食わぬ顔で私に話しかけるのは、つい昨日わたしを下僕にする宣言してきた知り合い、アスモデウスである。
ほんの少しだけイラッとして、アスモデウスを睨みつける。
「絡まないで関わらないで。
家系に恥じるとか恥じないとかどうでもいい。首席侍らせてる特待生の仲間とか一括りにされたくない」
「どうでも良いとは。貴様はもう少し誇りというものを持て」
「うるさい、現在進行形で他の悪魔の下僕になってるやつに言われたくない」
そんな会話をしていると、バン！！と大きな音を立てて講堂が開く。
見ると、入ってきたのはナベリウス=カエルゴ。有名人である。
「粛に。監督官のナベリウス=カエルゴである」
そう名乗った彼は、長々と今回の召喚の義の説明を始める。話が長すぎてほとんど内容が入ってこなかったが、要するに羊皮紙を使って適当に召喚すればいいらしい。
退学、なんてワードも聞こえた気がするが、召喚で失敗なんてことはほとんど起こらない……はず。
つまり、退学を期待すると後々ショックを受けるので、普通にやろうと思う。
そうこうしているうちにわたしの番が回ってきたので、ものすごく嫌そうな顔をしながら、渋々羊皮紙を火にくべた。
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あまね(プロフ) - 待ってます👊 (5月8日 19時) (
レス) @page15 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 琉愛（るあ）さん» お久しぶりです、いつも読んでいただいてありがとうございます！頑張って書きますね！ (2月10日 15時) (レス) @page6 id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
琉愛（るあ）(プロフ) - 近藤。さん新作ありがとうございます！！近藤。さんの作品はいつもいつもとても素晴らしいものなので今回の作品もめちゃくちゃ楽しみにしてます！！！ (2月10日 14時) (レス) id: abb9ea5a9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：近藤。
| 作成日時：2024年2月9日 1時
