Story.14 ページ15
ランクフクロウのポケットに手を突っ込み、掴んだものを恐る恐る出す。
ぎゅっと握った拳を恐る恐る開くと、キラッと光る金属のバッジ。
そして、薄目で見たそれに書いてあった数字は、
「ぎゃー!!!なんで!?
ちょっと!!飛行レース2位の子、バッジ見せて!!」
わたしは半ばパニックになりながら、先程アスモデウスとほぼ同着で飛行レースを終えていたっぽい緑髪の女の子のバッジを無理やり覗き込む……と、書いてあったのは
「なんで2位が
おかしい!返品!!」
わたしがもう一度ランクフクロウのポケットにバッジを戻そうとすると、ギロっとわたしを睨みつけたカルエゴ先生に、一瞬で簀巻きにされて地面に転がされた。
解せない。
「なーにするんですかぁ!縄解いて!
簀巻きにされてなおギャンギャン喚くわたしのことを、虫を見るような目で見ながら腕を組んで呆れたように溜息を着くアスモデウス。
そして、心より私を哀れんでいるような声色で淡々と話しかけてきた。
「今の金剪を無傷で3位、伝説級の魔物ウガルルムと契約、魔界の名門家門ブルクハルトの鬼才。
……貴様が
「うるさーい!いいじゃない!別に高望みしてるわけじゃなくて謙虚になってるだけなんだから希望ぐらい叶えてくれても!
はっ!アスモデウス〜、あんた
「何故貴様に私が遅れを取るのだ!私も
「……はぁ、使えないな」
「使えないとは何だ!」
プッツンしたらしいアスモデウスが炎を出しわたしを丸焦げにしようとしてきたが、イルマくんが止めに入る。
大笑いしながら、相も変わらず簀巻きで地面に転がっているわたしを、カルエゴ先生が容赦なく蹴っ飛ばした。
「痛!!はぁ!?なんでぇ!?」
「簀巻き程度では反省しないなら暴力しかないだろう」
「暴力反対!」
……ブルクハルト家の悪魔がどこにいても目立ちまくるのは何も見た目と実力の話だけでなく、この楽観的でよく喋る性格ありきの話だった。
引きこもり、悪魔嫌いなんて散々垂れていても、結局はブルクハルトの悪魔。認識阻害をしていても目立つ。
やかましく、問題行動ばかり起こすわたしは、クラスメイトから来るべくしてアブノーマルクラスに来たヤバいやつ、なんて認識をされていた。
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あまね(プロフ) - 待ってます👊 (5月8日 19時) (レス) @page15 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 琉愛(るあ)さん» お久しぶりです、いつも読んでいただいてありがとうございます!頑張って書きますね! (2月10日 15時) (レス) @page6 id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
琉愛(るあ)(プロフ) - 近藤。さん新作ありがとうございます!!近藤。さんの作品はいつもいつもとても素晴らしいものなので今回の作品もめちゃくちゃ楽しみにしてます!!! (2月10日 14時) (レス) id: abb9ea5a9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:近藤。 | 作成日時:2024年2月9日 1時