Story.11 ページ12
「貴様！起きんか！ブルクハルト！」
「うわっ！！びっくりしたぁ」
数十分経った頃、机に突っ伏して物の見事に寝ていたわたしは聞き覚えのある怒声で目を覚ました。
顔を上げると、目の前には悪魔の形相でわたしを睨みつけているカエルゴ卿が。
「ん？ここアブノーマルクラスの教室だよね？
なんでカエルゴ卿がいるの？」
「貴様等の担任だ！お陰様でな！
外に出ろアホ共！
授業を始める」
なんとも急な話だが、ナベリウス・カエルゴ卿、もといカルエゴ先生はランク“
ランクもついてないわたしのような悪魔では反抗はすれど逆らえない。
授業いやだ、帰りたい、なんて思いながら、わたし達は大人しく外に出たのである。
*
わたし達が集められたのは、学校の裏の高台だ。
下は崖、目の前には岩山。
谷奥まで競争しろという簡単な内容だ。
コースがどうとか何か話していたが、その辺はあまり聞いていなかった。まあ、適当に飛べば何とかなるだろう。
カエルゴ先生の総員準備の合図とともに、わたしは仕舞っていた翼を出す。
ブルクハルトの象徴である真っ黒に輝く翼も、認識阻害のお陰で目立たない。
それと同時にふと思った。
イルマくん、人間だけど羽あるの？
「では只今より飛行試験を開始する。
翼を広げろ！！
位置について用意、スタート！！」
カエルゴ先生合図と同時に悪魔たちが一斉に飛び立ち砂埃が立つ。
わたしも一応飛び出てみたものの、案の定イルマくんには翼がないようで、飛び出遅れた所をカエルゴ先生に蹴落とされていた。
あれ、人間って高いところから落ちたら死ぬんじゃ……。
そんなことを思った瞬間、ふと思い出したのは、サリバン様の殺気立った笑顔である。
うん。イルマくんが死んだら間違いなくわたしも殺される。
生存第一。ランクなんてどうでもいい。
いのちだいじに。
「やばいやばいやばい、イルマくんー？無事ー？」
わたしはくるっとコースを変更して、イルマくんを追いかけた。だが、落下地点にイルマくんはおらず、探し回ること数分後。
見つけたのは金剪の長に頭を下げられているイルマくん……と金髪で筋骨隆々で半裸の知らない人。
あんな人クラスにいたっけ。
まあそんなことはどうでもいいのだ。
イルマくんが無事ならばわたしの首が飛ぶこともない。
一安心だが、一応様子だけ確認しておくかとわたしはイルマくんがいる付近へと上空から降下したのである。
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あまね(プロフ) - 待ってます👊 (5月8日 19時) (
レス) @page15 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 琉愛（るあ）さん» お久しぶりです、いつも読んでいただいてありがとうございます！頑張って書きますね！ (2月10日 15時) (レス) @page6 id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
琉愛（るあ）(プロフ) - 近藤。さん新作ありがとうございます！！近藤。さんの作品はいつもいつもとても素晴らしいものなので今回の作品もめちゃくちゃ楽しみにしてます！！！ (2月10日 14時) (レス) id: abb9ea5a9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：近藤。
| 作成日時：2024年2月9日 1時
