Story.18 ページ19
会った、というよりは鉢合わせた、が正しい。
私の顔を見るなり隈のある目で睨みつけてきた三輪は、何か言いたそうではあったがそのままそこを立ち去ろうとした。
……ので、私は三輪の制服の首根っこを捕まえた。隊服を着てないのは、私と木虎がベイルアウトさせたため、トリオン体ではないからである。
「待ちなさいよ」
「なっ……離せ！」
私に捕まえられるのは予想外だったのか、動揺した後私の手を振り払おうとした三輪だったが、トリオン体の私を生身の三輪が振り払えるはずもなく。
結局、根負けする形で三輪は私に向き直った。
「明日、土曜だし、防衛任務は香取隊と風間隊とウチだし、暇でしょ？」
「……それを聞いてどうする」
「アンタ、先輩に対する態度がなってないのよ。……明日の10時、三門駅で待ち合わせね」
「ちょ……待て！！」
それだけ言い残して、スタスタとそのままその場から立ち去ろうとすると、今度は逆に三輪に腕を掴まれる。
振り返って三輪の顔を見ると、三輪はまた凄い形相で私を睨んでいた。
「なによ」
「いい加減にしろ！
俺にはお前なんかと呑気に話す暇はない」
「そういう態度が“なってない”って言ってんのよ
私を舐めてる後輩は山ほどいるけど可愛げがあるから許してんの。ちゃん付けで呼ばれようが呼び捨てされようがタメ口だろうがね
でも、舐めた態度とる上にそんなに感じ悪いと流石に私も頭にくるのよ。やめてくんない？」
私がそう言ってもまだ不服そうな顔をしている三輪を見て、小さくため息をつく。
「わかった、じゃあこうしましょう
……ランク戦ブース入って。10本勝負。私が勝ったら明日時間くれるでしょう？」
そう言うと、ようやく三輪が小さく頷く。
ランク戦ブースは、夜も遅くなってきたこともありガラガラで、すぐに勝負を始める。
勝負の結果は10-0で私の勝ち。
私はまだまだ三輪には負けない。
仮想戦闘空間であるため、武器種をカスタマイズして、私がブースに持ち込んだのはシンプルにスコーピオン、シールド、アステロイドの3種類だったが、それでも圧勝だった。
最後の1本、三輪の首元にスコーピオンの刃先を押し付けながら言う。
「三輪は強い。でもね、復讐に囚われてるうちは私には勝てないよ」
「……知ったような口を利くな！」
「……知ってるんだよ。まあその辺の話もまた明日ね」
そのまま三輪の首を掻き切って、勝負は終わる。終わるなり私は今度こそ玉狛支部へ帰った。
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近藤。(プロフ) - レモンとみかん人さん» 私の文章力不足で申し訳ないですが、打月はオリジナル武器です……。孤月とは区別していますので、ご理解お願いします。 (2021年12月13日 10時) (
レス) @page4 id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
レモンとみかん人 - 打月じゃなくて、弧月ですよ (2021年12月11日 12時) (レス) @page6 id: 89af934301 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - ハイホーさん» コメントありがとうございます！結構クセのある夢主ですがいい子なので！行く末を見守って頂けますと嬉しいです！ (2021年2月19日 18時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 琉愛（るあ）さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです、是非内容の方も読んで確かめて頂ければ幸いです！ (2021年2月19日 18時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
ハイホー(プロフ) - 近藤さん、新作連載ありがとうございます！！近藤さんの原作沿い小説が大好きなので、本当に嬉しいです！今回の主人公ちゃんも最初からインパクト強くてもう好きです……。遠征メンバーや迅たち以外のキャラとの絡みがとても楽しみです！執筆活動頑張って下さい！！ (2021年2月18日 6時) (レス) id: f4fc8fdd6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：近藤。
| 作成日時：2021年2月16日 12時
