Story.6 ページ7
私がイーグレットのスコープを覗くと予想通りの屋上に見つけたのは奈良坂。
舌なめずりをして引き金を引こうとしたその時、背後からの気配にぞわっと鳥肌が立つ。
直感に身を任せて首と胸の辺りにシールドを張り、打月に持ち替えてぶん回すと、私の首を狙っていたのはステルスの風間さんだった。
少し背後に目線をやると、距離を保ってこちらを狙っているのは歌川。
そうこうしているうちに太刀川まで体勢を持ち直してこちらに斬りかかってきたものだから大惨事である。
私は目で見える範囲の全員に向かって少しずつバイパーの弾道を引き放つ。
敵がガードをせざるを得ないようにバラして撃ったそれにかかりきりになっているうちに、迅の隣まで戻った。
ふぅー、と大きく息を吐いて、迅の顔を見ながら言った。
「勝てない。数の力は偉大だね。無理よ」
「櫻は相変わらず諦めが早いなぁ。
すぐに無理って言う」
「だって、結構トリオン使ったけど菊地原飛ばしたのと太刀川にかすり傷負わせるぐらいしかできなかった」
「だから嵐山隊が合流するって言っただろ？
ていうかおまえ、あの乱戦でかすり傷ひとつ負わずに生還すんのかよ」
「褒めてんの？貶してんの？」
「褒めてる褒めてる。あとな、櫻が想定外の戦闘を始めたせいでおれも戸惑ってたんだよ」
「予知持ちが想定外という言葉を使うな」
「まあ予知の範疇ではあったけどね。そろそろ彼らが到着するよ」
迅がそう言いながら後ろを振り向く。つられて私も後ろ、屋根の上を見上げると、丁度嵐山隊が到着したところだった。
「嵐山隊、現着した！
忍田本部長の命により玉狛支部に加勢する！」
屋根の上から私の隣へ降り立ったのは、隊長の嵐山、隊員の木虎と時枝である。
「嵐山、遅い。遅いから1戦交えちゃったよ」
「すみません櫻さん！
迅も、遅くなったな！」
「嵐山さん謝らなくていいですよ。喧嘩早いこの人のことですから作戦とか関係なくきっと独断です」
「独断なのは確かだけどさ。でもいい線行ったんだよな、木虎ちゃんが援護に入ってくれてたら２、３人は狩れてたよ。……もっとかも。」
「木虎のせいにするな。櫻の気合いが足んなかったんだよ」
「前々から思ってたけどなんで迅は年下のくせしてえらそうなの。嵐山の態度見習って」
「いい加減にしろ！」
私と迅と嵐山隊でグダグダと話していると、怒声と共に弾丸が迅に向かって放たれた。
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近藤。(プロフ) - レモンとみかん人さん» 私の文章力不足で申し訳ないですが、打月はオリジナル武器です……。孤月とは区別していますので、ご理解お願いします。 (2021年12月13日 10時) (
レス) @page4 id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
レモンとみかん人 - 打月じゃなくて、弧月ですよ (2021年12月11日 12時) (レス) @page6 id: 89af934301 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - ハイホーさん» コメントありがとうございます！結構クセのある夢主ですがいい子なので！行く末を見守って頂けますと嬉しいです！ (2021年2月19日 18時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 琉愛（るあ）さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです、是非内容の方も読んで確かめて頂ければ幸いです！ (2021年2月19日 18時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
ハイホー(プロフ) - 近藤さん、新作連載ありがとうございます！！近藤さんの原作沿い小説が大好きなので、本当に嬉しいです！今回の主人公ちゃんも最初からインパクト強くてもう好きです……。遠征メンバーや迅たち以外のキャラとの絡みがとても楽しみです！執筆活動頑張って下さい！！ (2021年2月18日 6時) (レス) id: f4fc8fdd6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：近藤。
| 作成日時：2021年2月16日 12時
