Episode.2 ページ3
部屋でパソコンを開く。そしてデータを整理しかながら煙草を吸った。
……まあ、ただのカッコつけだけれど。別段好きなわけではないし、個性柄病気にはならない。
いいのやら悪いのやら。人生の娯楽がひとつ減った気分になる。
ただ、煙草の煙の匂いで満ちたこの部屋は実家を思い出させる。……集中力のスイッチが入る。
ヘッドセットをつけて、ギルドのヘリの中の会話の録音を聞く。そしてGPSから奴らの拠点であろう場所を割り出した。
「拠点は船……メンバーも沢山引き連れてきちゃってさぁ……となるとどうかな…………まあ、ポートマフィアは黙ってないだろうなぁ……。」
ブツブツと呟きながら色々考えてしまうのは、同級生の緑色のモサモサ頭のやつが移った。いつかクレームを入れてやろうと思っている。
……その後、本気で調べてみると、ギルドに関する情報は割と沢山見つかった。本気を出しすぎたから、あちこちの国の政府側から情報を抜いた。これがバレると割とマジでやばい。
ふと壁にかけている時計を見上げる。気がつくと日付けを超える時間になっていた。よっぽど集中していたのか灰皿の上で吸いかけだった煙草が灰になっている。
換気をしようと窓を開け、そのままシャワーを浴びにいく。
シャワーを終えて部屋着に着替えた私が再び居間に戻ると、私のパソコンの前に人影が。
「不法侵入で訴えますよ太宰さん。」
濡れた髪を拭きながら背中越しに話しかけるが返事がない。その代わり、
「……何処でこんな情報を手に入れたンだい。」
そんな1段低い声色の質問が帰ってきた。マフィアモードのスイッチが入っているらしい。ため息をひとつ付いて、質問に答える。
「米国政府とヨコハマの軍警、それからポートマフィアのデータベースから抜きました。少々他の国の政府からも。
てか、アンタ当たり前のように私のパソコンのパスワードロック開けるんじゃないですよ。それ、抜いたのバレたら相当やばい資料なんです。切り札ですよ。」
そんなことを言うと驚いたように少し目を見開いたあと、何時もの冗談めかした笑みで太宰さんは笑った。
「……ハイスペックだねAちゃん。」
「裏社会で生き抜くハウツーは誰よりも叩き込まれてるんで。」
「……マフィア、闇医者、情報屋に暗殺職……傭兵も出来そう。」
「向いてることとやりたい事は違うんですよ、あなたなら分かるでしょう。」
「……そうだね。」
それだけ言うと、彼は自室に帰っていった。
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近藤。(プロフ) - ハコ28さん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けて嬉しいです！続きも頑張りますので楽しみにしていてください！ (2023年5月4日 21時) (
レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - もるさん» コメントありがとうございます！頑張って更新しますね！！ (2023年5月4日 21時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
ハコ28 - とても面白かったです❗続きを待ってます。 (2023年5月4日 20時) (レス) id: 4a04534ded (このIDを非表示/違反報告)
もる(プロフ) - めちゃめちゃに面白い作品見つけちゃいました...更新頑張ってください！応援してます！ (2023年5月3日 1時) (レス) @page29 id: 20d746374a (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - エルマさん» コメントありがとうございます…！1年ぐらい更新止まってたのに待っていただいてありがとうございました！たくさん更新したので是非楽しんでください！これからもよろしくお願いします！ (2023年4月25日 18時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：近藤。
| 作成日時：2019年6月18日 19時
