Story.18 ページ26
翌日は普通に学校があった。本拠地とその付近支部に焦点を当て、サーが今頃決行までの細かい作戦を練ってくれている。
だが、私の頭の中は死穢八斎會の事ではなくホークスと荼毘の密会のことでいっぱいだった。
二人が話していたのは試作品の脳無について。ホークスのスパイとしての今後の方針について……などなど。
突然の出来事に頭がパンクしそうだ。
……何故、どうして。
考えても全く結論は出ない。ホークスのファンというわけではないが、けれど彼の佇まいを見ていてもヴィラン連合のスパイだなんて考えられなかった。
その時、ふと思い出したのだ。
「……常闇ってさ、ホークスの所にインターン行ってんだよね。」
ホークスに直接聞ける、コネクションを。
「ん……？ああ、そうだが。」
私は体育祭以来、常闇とも仲良くしているが元々常闇自身が他人と深入りするタイプじゃないため最近では彼との会話が減っていた。
そういうこともあって少し怪訝そうに答えた常闇にツカツカと詰め寄って、両手を握り顔を思いっきり近づける。
最近私の開発した新手の脅しだ。これをやると私の目つきの悪さにやられて大抵の人がビビるのだ。
流石ヤクザの娘。我ながら脅しには一家言ある。
最近では家柄の悪さに対しても開き直ってきたところなのだ。
「ねぇ、ホークスに会いたいんだけど。取り次いでくれない？」
「えー！！Aちゃんってホークスのファンだったの！？」
「透ちゃん、違うから。ちょっと直接会って聞いてみたいことがあってさ。」
「わ……分かったから手を離して離れろ！！」
何か恐ろしいことでもあったかのように真っ青な顔をしている常闇からすっと離れ、笑顔で追い打ちをかける。
「常闇ィ、今分かったって言ったね？それは、取り次ぐことに対してyesって答えたって事だよね？」
「いや、……その…………。」
「言質は取られてんの。私自分のスマホで今の会話録音してたんだよね。スマホ出して今すぐホークスに連絡して。
返事は？」
「……はい。」
こうして私は無理矢理ホークスと会うアポを取った。明日の20時。とあるレストランで話を聞いてくれるそうだ。
「治崎……オマエ怖ぇよ！！前から怖かったけど今のは群抜いて怖ぇよ！！
なぁ、オイラ達友達だよな？オイラにはあんな脅しやめてくれよ？」
「……時と場合によるかな。」
「絶対しねぇと誓えぇぇぇ！！」
この日から爆豪と轟を除くクラスの男子が少し私に従順になった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 987人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ニナ(プロフ) - サーが死ぬところガチ泣きしました。ありがとうございます (2021年3月15日 20時) (
レス) id: fec159ffdc (このIDを非表示/違反報告)
Ama(プロフ) - ほんとに泣きました、アニメ見て泣いたのですが、本当に良かったです、！！小説？書くのとてもお上手ですね！！ほんとにここまで泣いたの初めてです、 (2021年1月8日 3時) (レス) id: 06070d74b0 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - ぴのさん» いえいえ！！細かいところまで読んでくれてるんだなーって嬉しかったです！！これからもよろしくおねがいしますね！！ (2019年1月28日 1時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 近藤。さん» ごめんなさい！原作しっかり読んでませんでした……完全に早とちりです……本当にすみません!! (2019年1月28日 1時) (レス) id: 3707f5c19b (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - ぴのさん» すみません、バブルガールやサーの事務所のメンバーがミリオンと呼んでいるのはわざとです。15巻辺りを読み返していただければ原作でもそう呼んでいる描写がありますので見てみてください！ご指摘ありがとうございました！ (2019年1月28日 0時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：近藤。
| 作成日時：2018年11月30日 12時
