Episode.32 ページ34
私は首元に押し当てたナイフを躊躇なく押し切り、敵の首を掻き切った。
そうして数秒、敵が悶えているのを冷たい目で見た後で傷を治す。
苦しそうに肩で息をするソイツの首にもう一度ナイフを押し当てると、ニコッと笑った。
「ナイフで殺された気分はどう？……ああ、お兄さんは銃で彼女を殺そうとしてたんだったね。
もう一度……今度は銃で死んでみる？」
私がそんなことを言うと男は真っ青な顔で首を横に振る。その表情を確認すると、私は男の上から立ち上がり、ナイフについた血を振り落とした。
すると今度は背後から気配がした。……この程度で気配を消しているつもりか。甘すぎる。
再び私の首を掻き斬ろうと出された短刀を素手で掴む。刃が掌に刺さって血が滴った。
そのまま後ろを振り返り、無表情でソイツを睨みつける。
「2度目があるわけないだろう。」
そのままソイツの短刀を奪い取り、奴の腹に突き刺す。
……筋肉の多い、痛い場所を狙って刺すと、小さい呻き声を上げて男は膝を着いた。
そして最後、3人の中できっと立場が1番上であろう中年の男が私に触れた。すると身体中が軋む。……異能力者か。
私は自身の身体に触れ、一旦全身を分解した。血飛沫となって弾け飛んだそれらは再び私の身体を形作る。
一旦私は死んだ。死ぬと流石に相手の異能も解けるらしい。
そうしてそのまま、私を見て怯んでいる敵に触れ全身を分解、再構築をした。
当たり前だが敵も死ぬのは初めてだったらしく、全身に走ったとんでもない痛さ、死に対面した恐怖で脂汗を流しながら呆然と地面に膝をつく。
「弱い。よくこの程度で私に喧嘩を売ろうと思ったね。ポートマフィアが聞いて呆れる。」
ギロっと敵を睨みつけるとその目に浮かんでいたのは畏怖。……この目を見るのは向こうでヒーロー活動をしていた時以来だ。
まともな人間であれば、1度圧倒的な力で殺されると私を畏れる。
……こういう事をしているからヴィランぽいヒーローランキングにランクインしたのだろう。
「さあ、話を聞こうじゃないか。これはポートマフィアの上の勅命？それとも独断？
独断なら救いようがあるけれど勅命なら……私はポートマフィアを潰さなきゃならない。」
無表情で敵に聞くと、男は恐る恐る口を開く。
「……独断だ。」
「ああそう。ああ、あともう1つお願いがあるんだ。
……私の異能力のことを他人に言わないでくれるかな。」
そう私がお願いすると、男達は快く頷いてくれた。
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くまのん - 素晴らしいです!今迄私が見てきたヒロアカと文ストのクロオバはヒロアカ厳しめ多くて辟易してたので、どちらも厳しめではなく話と構成もしっかりしている。最高です。 (3月16日 21時) (
レス) id: d0f6523921 (このIDを非表示/違反報告)
kyokapi23(プロフ) - 近藤。さん» こんな絵で宜しければどうぞ使ってやって下さい(笑)ヒロアカのコスは奇抜なので書きにくいですが文ストのはどちらかと言えば描きやすかったので……あと、私も治崎ちゃんが尊いです(笑)治崎ワールド楽しくて愛してます！ (2019年6月13日 23時) (レス) id: 8ea1936098 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - kyokapi23さん» 拝見させていただきましたありがとうございます！！世界観がいいですね！文ストの世界観！に合った服装のウチの子が尊いです(親バカ) 皆さんに紹介させて頂いてもよろしいですか？ (2019年6月13日 22時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
kyokapi23(プロフ) - 下手ですけど、イメ画描いてみました！もしよろしければ見てみてください！ http://uranai.nosv.org/img/user/data/f/1/d/f1d7c31c06cc57bd5422263b48a34b83.jpg イメ画の送り方がイマイチなのでダメでしたら言ってください(笑) (2019年6月12日 22時) (レス) id: 8ea1936098 (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 幸希さん» 中也はいじりがいがあって楽しいですねー笑 この絡みをやる為に夢主の身長を163cmにした甲斐がありました笑 中也とは末永く絡ませたいので楽しみにしておいて下さい！！ (2019年5月20日 18時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：近藤。
| 作成日時：2019年4月20日 14時
