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｢ごめん、俺たちは戦いに行かなきゃならないから｣
そう言って炭治郎くんは、錐を手にして私たちを取り囲む子供たちを気絶させた。ふらりと倒れる彼らをそっと介抱してやる。
｢幸せな夢の中にいたいよね、わかるよ
＿＿俺も夢の中にいたかった…｣
悲しげな瞳で炭治郎くんがそういうのを聞いて、はて？と私は考える。先程の彼らの話を聞くに、こうやって眠らされている間は夢を見ているそうだ。しかも彼らの口ぶりからすると、それは決まって幸せな夢なのであろう。
現に、眠っている善逸くんや伊之助くんは幸せそうな顔だ。
何なら善逸くんなんて寝言まで言っている。私の名前をしきりに呼んでいるけど、私が夢の中に出てきているのだろうか。なんかごめんね幸せな夢の中に私お邪魔しちゃって。
ここで生じる問題。私は何も夢を見ていなかった気がする。深く眠りすぎた？いやまさかそんな事は無い。だって最近は寝すぎなんじゃないかと思うほど睡眠をとっていたし疲れが溜まるようなこともしていない。
術が効きすぎたのでは、と考えたがそれもきっと違うだろう。だって私達が掛けられた血鬼術は(推測だが)『幸せな夢を見る』血鬼術の筈だ、そうして人が幸せな眠りについている隙をついて鬼は人を喰うのであろう。
この推測が間違っていなければ。断言出来る訳では無いが……
｢血鬼術が効きにくくなってる…とか？｣
可能性は無きにしも非ず、といった所だろう。
私は特殊だ、周りの人とは違って神力が備わっている。怪我の療養中での訓練が、もしかして神力にも影響したのではなかろうか？
でもこの考えはまだ断言するには早い。
だって蝶屋敷でお世話になってから戦うのは初めてだし、仮にそうだったとして何にどう効くか、どの程度なのか定かじゃないし。
あーやめやめ、考えるのやめ。ただでさえ考えるのは得意じゃないのにこんなことしてたら可笑しくなりそう。
これからが本番だっていうのに戦う前から疲弊してちゃダメだ、と私は気を引き締めた。
｢A、こっちだ！禰豆子！｣
私の手をぱっと握り、炭治郎くんが走り出す。
たどり着いたのは車両と車両を連結する所。車両間を行き来しやすい為についている扉を開けた途端、彼は鼻を抑えて顔を歪ませた。
鼻が敏感だと言うし、状況の変化には人一番早く気付く彼だ、鬼の匂いを感じ取ったのだろう。かくいう私も同じく、何やら“良くない気”を感じ取って顔を歪ませた。
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りりこ(プロフ) - 作者さんチョコヴァン知ってそうだなと思った今日この頃 (2020年5月12日 20時) (
レス) id: d964a10e7b (このIDを非表示/違反報告)
Rain242 - 剣じゃなくて刀では？細かいところ突っついてすみません。とても面白いです！ (2020年5月5日 2時) (レス) id: b25bc8c008 (このIDを非表示/違反報告)
genkiippai0708n(プロフ) - 最終選別は確かきりやではないはず。(きりやは変換がないから) (2020年4月11日 15時) (レス) id: 6f9d963a04 (このIDを非表示/違反報告)
みつき - �い蘯里討�たいですが、�，�一番読みたいです！更新頑張って下さい！応援しております。 (2020年3月21日 21時) (レス) id: 1489a42d36 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 全部読みたいですが…�，任�願いします。更新楽しみにしています (2020年3月20日 12時) (レス) id: e2c5fada44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいす
| 作成日時：2020年3月13日 14時
