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ふわりと体が抱き上げられる感覚で目を覚ました。
何事かと目を開ければドアップで映った炭治郎くんの顔。起きたか！と言いつつも心配そうな眼差しが私を射抜いた。
｢あ〜…どういう状況？｣
｢亡くなった方の埋葬を終えて山を降りるところだ！｣
ごめん私なんもしてないじゃんね。
どうやら私は猪男の『串刺しにしてやる』という言葉を聞いてから気絶したらしい。
そう言えば善逸くんは、と慌てて顔を動かして善逸くんを探せばすぐそこにいた。涙でめちゃめちゃ顔を濡らして私の顔を覗き込んでいる。顔は殴られた跡やら血やらで痛々しかった。
様子を伺う限り、あの猪さんはどうやら落ち着いたらしい。いや落ち着いてはいないのだが戦う！！という気持ちは幾分か静まったようだった。
｢うわぁぁあんAちゃん心配したよおおおお！！！
急に俺の上で動かなくなるんだもん怖かった！！｣
｢え、なんかごめん…｣
｢そして炭治郎はなんなの！！？何ちゃっかりAちゃん抱き上げてるの！！？おろせよ！！｣
｢何言ってるんだ、Aは大怪我を負ってるんだぞ！それに今起きたばかりで、｣
｢あ、下ろして貰って大丈夫だよ炭治郎くん私歩ける｣
｢駄目だ！！｣
｢いやなんで！！！？｣
むん！！と意志を曲げない炭治郎くんに思った事が思わず口から飛び出た。いやだっておかしすぎる。自分も怪我負ってるんだぞ、普通自分の体も考えて下ろすじゃん？？
｢だってAは女の子じゃないか！！｣
｢確かに！！確かに女だけれども！！君だって骨いっちゃってるでしょ！！箱だって背負ってるし負担すごいじゃん！！｣
｢大丈夫だ、俺は長男だから我慢出来る！！｣
｢謎理論で論破してきた〜〜〜〜！！｣
何を言っても頑なに私を下ろそうとしない炭治郎くんに私は顔を覆った。もういいよ好きにしろよ…どうせ下ろして貰ったところで私歩くの死ぬほど遅いし足手まといになるから…
羞恥心やら何やら一切かなぐり捨てた私は炭治郎くんに抱かれたまま山を下りることとなった。今の私の感情を分かりやすく言うのであれば『無』である。
何より凄いのが炭治郎くんの面倒見の良さ。
正一くんを連れていくんだと泣いて縋った善逸くんに手刀を食らわせ気絶させ、善逸くんの背中に箱を背負わせた上で彼を背負っている。そして前には私。
これ絶対私が歩いた方がいい気がするんだけど私だけ？？
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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りりこ(プロフ) - 作者さんチョコヴァン知ってそうだなと思った今日この頃 (2020年5月12日 20時) (
レス) id: d964a10e7b (このIDを非表示/違反報告)
Rain242 - 剣じゃなくて刀では？細かいところ突っついてすみません。とても面白いです！ (2020年5月5日 2時) (レス) id: b25bc8c008 (このIDを非表示/違反報告)
genkiippai0708n(プロフ) - 最終選別は確かきりやではないはず。(きりやは変換がないから) (2020年4月11日 15時) (レス) id: 6f9d963a04 (このIDを非表示/違反報告)
みつき - �い蘯里討�たいですが、�，�一番読みたいです！更新頑張って下さい！応援しております。 (2020年3月21日 21時) (レス) id: 1489a42d36 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 全部読みたいですが…�，任�願いします。更新楽しみにしています (2020年3月20日 12時) (レス) id: e2c5fada44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいす
| 作成日時：2020年3月13日 14時
