・ ページ16
うるせぇ！と猪男が大声を上げた時には、彼の猛烈な蹴りが私の腹に入っていた。
そのまま吹っ飛ばされそうになるのを必死に踏ん張るが、次は拳を上から下に振り下ろすようにして鎖骨を殴られる。
体から骨が嫌な音を立てるのがしっかりと聞こえた。
｢っ、ゔ！｣
｢Aちゃん！！！やめて、俺のことはもういい！！Aちゃんは女の子なんだから！！＿＿＿｣
後ろで善逸くんが何やら叫んでいるがそれどころじゃない。耳には届いているがそれは脳に届くことは無く、右から左へ流れていく。
揺れる視界の中で、次に彼が私の脇腹を蹴ろうとしているのを捉える。
頭で考えるよりもほぼ反射的に、私はすれすれにまで迫ったその足をひっ掴んで、勢いよく投げ倒した。少し遠くの方で猪男は背中から地面に叩きつけられる。
折れた骨が悲鳴をあげた。なんなら腕も悲鳴を上げていた。
これで少しは向こうも落ち着いたか、と様子を伺えば、向こうは何故か楽しそうに笑っているらしい。
｢この俺を投げるとは…やっぱお前強いな！！！｣
面白い！と叫ぶ彼の頭が私は本気で心配になってきた。何こいつ怖い。正直この人の脳みそを１回だけでいいから覗いて見たくなってきていた。
本来の私の性格ならばそもそもこんな人とは関わらないが、今回は例外。善逸くんが傷つけられ、その光景を見て子供が泣いている。見過ごすわけにはいかなかったのだ。
とは言えども男と女。体力は勿論力の差は否が応でも生じるものである。実質、私は彼の蹴りや拳で骨の様子がおかしい。多分折れた。なんなん今日私骨折りすぎじゃない？？大丈夫？死なない？？？
おかげで呼吸がしずらいったらありゃしない。普通に息を吸おうとすると身体中が痛む。なに辛い。
すでに虫の息となった私に対して、向こうは投げられたにも関わらずピンピンしており、再びこちらに走ってきて今にも攻撃を仕掛けようとしている。
｢威勢のいいこと言ったくせに刀も抜かねえこの愚図どもが！！同じ鬼殺隊なら戦って見せろ！！｣
その言葉と共に、気づけば私は善逸くんを守るようにして倒れていた。左肩が痛いから大方蹴られたのだろう。
あまりの痛さに思わず咳き込む。私を心配するような声が聞こえたが、あの声は誰のものであったか。判断できないほどだった。
｢お前らごと箱を串刺しにしてやる！！｣
善逸くんと箱を包み込むように抱きしめ、ぎゅっと目を瞑った。
｢＿やめろ！！｣
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 472人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りりこ(プロフ) - 作者さんチョコヴァン知ってそうだなと思った今日この頃 (2020年5月12日 20時) (
レス) id: d964a10e7b (このIDを非表示/違反報告)
Rain242 - 剣じゃなくて刀では？細かいところ突っついてすみません。とても面白いです！ (2020年5月5日 2時) (レス) id: b25bc8c008 (このIDを非表示/違反報告)
genkiippai0708n(プロフ) - 最終選別は確かきりやではないはず。(きりやは変換がないから) (2020年4月11日 15時) (レス) id: 6f9d963a04 (このIDを非表示/違反報告)
みつき - �い蘯里討�たいですが、�，�一番読みたいです！更新頑張って下さい！応援しております。 (2020年3月21日 21時) (レス) id: 1489a42d36 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 全部読みたいですが…�，任�願いします。更新楽しみにしています (2020年3月20日 12時) (レス) id: e2c5fada44 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あいす
| 作成日時：2020年3月13日 14時
