▼ さんじゅうはち ページ39
「でも、俺の今までの人生の中でどうしても愛してやまない人がいた」
どこか懐かしむように、その時の思い出をゆっくりと味わうように。
そんな様子で語る彼は、見たことないくらい優しい目付きをしている。
その瞳には、誰かを愛おしく思うような優しさが宿っていた。
「あのとき、俺はきっと本当の恋をしていたんだと思うよ
その時は、彼女のことしか頭になかったし、彼女が喜ぶことならなんだってしてあげたかった
彼女が悲しむことはできるだけ取り除いてあげたかったし、彼女の笑顔のためなら自分はなんだって出来る気がした」
「……なんでその人と、別れてしまったんですか?
Aさんは、その人のことをすっごく好きだったんじゃないんですか?」
気づけば、そんな言葉が口から飛び出ていた。
聞くつもりなんてなかったのに、聞きたくなんかないのに。
彼が誰かを好きでいる姿は、見たくないのに。
しかしAさんはそんなオレの気持ちが知らずに、続けて話を紡いだ。
「彼女には、夢があったんだよ
それはとても大きくて輝かしくて、華やかなものだった。
だけど、それを叶えるためには俺が邪魔だったんだよ
尤も、彼女はそんなことに気付いてはいなかったけれどね
あの子は、一度やる!って決めたら絶対に折れない子だったから。重荷になりたくなかったんだよ」
どこか自嘲するように笑う彼の横顔をぼんやりと眺める。
なんとなく、本当になんとなくだけど。
その人の容姿に関しては何も言われていなかったけど。
___その人は、俺が知っている人のような気がした。
「(___…それって、カントクのことじゃ……?)」
「まぁ、彼女のことを愛してはいたけど…もう一度やり直す気はもう無いんだよね
俺もやりたいこと見つけちゃったし!」
「…!?ま、まさか探偵とか言わないですよね」
「まさか!咲也ほんっとに面白いね!!一緒にいて退屈しないよ」
そんな返答くると思ってなかった!とお腹を抱えて楽しそうに笑うAさんはひとしきり笑ったあと、俺の方を見て優しげな笑みを浮かべた。
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める(プロフ) - ま、ます、真澄くんのとこで昇天しました…最高…( (2020年9月26日 2時) (レス) id: 0fd2e5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
千里(プロフ) - えええ久しぶりの更新めちゃくちゃ嬉しいです待ってました、、、これからもずっと待ってるので、更新楽しみにしています(;_;) (2020年6月21日 15時) (レス) id: 290ff80d8c (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - 幸くんが最高に可愛いです…夢主くんもめちゃめちゃかっこよくて好きです!!更新応援してますね! (2019年12月31日 2時) (レス) id: 4889f7f66e (このIDを非表示/違反報告)
吹雪(プロフ) - 続きすごく気になります!更新無理しない程度にガンバってください!!!!!!応援してます (2019年12月14日 19時) (レス) id: e54dafa9c8 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - すごくいい!すごく面白いです!!BLはちょっと無理なんですが、そういう感じじゃなくて、なんか、、こう見ていて普通に逆ハー!って感じで好きです!!これからも頑張ってください!応援してますー! (2019年10月30日 21時) (レス) id: 0a78293a93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいす | 作成日時:2019年10月10日 15時