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九話 ページ10

行かなきゃいけない意味が分かった。

米花公園に行く為には、バスに乗る必要がある。

乗り込んだまでは良かったが、なんか視線を感じるなと思ったら、私を睨み付ける工藤君。



そしてその直後、バスジャックが発生。

警察手帳置いてきて正解だったぜ、と息をはいて笑った松田さん。

案の定携帯を取られ、何も出来なくなった。





(松田さん手話出来ないかな……やってみるか)




一か八かの手。

真ん中に座ったのが吉と出た。





『(手話出来る?)』




「(おう)」





一瞬驚いた素振りを見せたが、直ぐに返してくれる。

この人なんでも出来るじゃん。

なんで手話覚えてるのかな。





「(今さっき工藤がスキー袋みて殺られそうだったろ?どう考えても爆弾だろう。そこで一つ提案だ)」





ん?

提案?


この人この状況下でそんなこと出来るのか。

流石、肝が据わってる。





「(夏樹がアイツらの注意を逸らしている時に、解体しちゃダメか?)」





目をキラキラと輝かせた松田さん。

この人多分バカだろう。

そもそも爆発物解体で目輝かせること自体頭が可笑しいのではと感じる。





『(ダメに決まってますよね?そもそも、そこまで時間稼げませんよ?)』





「(工藤が一つ、俺らに一番近い袋を開けた。一つ減らすだけで一気に規模は減少する)」




この人達、本当に何してるんだろう。

というより、工藤君あれだけ殺られそうになったのにまだ懲りてないのか。


仕方がなくOKサインを出す。

警察官が後ろを付けているみたいで、恐らくこの状況をバーボン達も知っているだろう。

後で松田さん叱ってもらおう。




なんて思いながら、私は席を立った。

なんで知人に自分の羞恥行為晒さなくてはならないのだろうか。

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(プロフ) - 画面をポチポチしていたら評価6辺りを押してしまいました…とても面白いので、次の話も楽しみにしてます。辛くならない程度に頑張ってください! (2019年8月14日 23時) (レス) id: 141c2aef15 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Hikali | 作成日時:2019年8月12日 20時

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