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二十話 ページ21

『はい、相田です』



「お前な……」




『あ、………景光お兄ちゃん!どうしたの?』




声の主は諸伏さん。

いつも通りに出た事により、ボロが出た。

そう言えば、諸伏さんには組織の一員であると疑われて居るんだっけ。




「今更猫被りは遅い!と言うよりなんだよ、松田からいきなり何処いるって聞かれて、デパートって答えたら「夏樹探せ」だぜ?人使いほんっと荒いよな〜」





呑気そうな声。

いや、なんでデパート居るんですか。

この時間普通仕事でしょう。

あ、組織関連だったら普通か。





『あ、えと……』





「で?俺に言いたい事あるよね?」





『いや、その…』





「あるよね?」





『あ、はい』





「で、なに?」





いや、スコッチモードだったのね。

え、怒るとスコッチめっちゃ怖い。

何その脅し方、と言うよりバーボンとライは一緒じゃないんだ。

トリオって言われてるから、常に同じだと思ってた。





『今、爆弾見つけちゃってさ。景光お兄ちゃん。助けて!』





「はあ…取り敢えずトイレから出て来て。盗聴器でもあるんだろ?」





『了解』





電話を切って、外に出る。

この時間で人が居ないのは見慣れなくて、少し気持ちが舞う。


スコッチは来るのが早く、時間を無駄にしなかった。

解体用の道具はある、と言うと無表情で女子トイレに入っていくのが可笑しくて、思わず笑ってしまった。




『不謹慎極まりないのは悪い。これだけ言わせてくれ。頼むから真顔でトイレに入らないで貰えるか』




「無理に決まってるでしょう。人命掛かってるんだから」





スコッチの態度が冷たい時は基本、真面目な時。

フードを深く被る彼は、私と同じものを持っている気がした。

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(プロフ) - 画面をポチポチしていたら評価6辺りを押してしまいました…とても面白いので、次の話も楽しみにしてます。辛くならない程度に頑張ってください! (2019年8月14日 23時) (レス) id: 141c2aef15 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Hikali | 作成日時:2019年8月12日 20時

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