一五話 ページ16
ヤダ、行かないで。
独りにしないで。
寒い、凍える。
あ、れ?
家族ってなんだっけ?
人ってなんだっけ?
私って、誰なんだろう。
なんだ、こんな事に気が付かなかったんだ。
私、馬鹿だなぁ。
私は道具。
たまたま喜怒哀楽を持った人殺し。
命令されれば、それ通りに動く。
ほら、みんなが怖がってる。
私を『バケモノ』だと。
あはハ、イイよ。それデも。
私など、早く消えれば良いのに__
〜〜〜〜〜
「おい夏樹!?」
『っ、松田さん……』
心配そうに覗き込む彼の顔。
どうやら寝てしまったようだ。
「どうした。凄い魘されてたぞ」
どうしてこの人は、私を私として見るのだろう。
兵器だとか、バケモノだとか言わないのだろうか。
否、本当は思っているのかも知れない。
隠しているだけかも。
嗚呼そうか。
私の居場所なんて、何処にも無いんだ。
産まれた時から、今までずっと。
『ちょっと、怖い夢見ちゃって』
嘘だ。
怖いという感情は、何処かに落としてきた。
誰も拾ってくれなかった。
拾う人が居なかった。
「……そうか。晩飯出来たから、冷めないうちに食おうぜ」
孤独を貴方は、知っているの?
113人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
湊(プロフ) - 画面をポチポチしていたら評価6辺りを押してしまいました…とても面白いので、次の話も楽しみにしてます。辛くならない程度に頑張ってください! (2019年8月14日 23時) (レス) id: 141c2aef15 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Hikali | 作成日時:2019年8月12日 20時