△胸の高鳴りを ページ6
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『頭…あげてや』
私の声に、静かに頭をあげるたいちゃん
『それで…、その願掛け、どうなったの？』
顔をあげたたいちゃんは眉間にしわを寄せ、
どことなく、涙をこらえているようだった
「大学…、合格しとった、」
ぽろり、と瞳から綺麗な涙が零れ落ちる
『ほんまに？！え、うそ！』
「嘘ちゃうよ、やから今 Aに会いにきてんやんかぁ…、」
涙を隠すように目元を押さえて上を向くたいちゃん
そんな彼の隣に言って伝える
『おめでとう、おつかれさま…！』
彼の涙につられて、私も泣いてしまって
「なんでAが泣くんよ、」
手を私の目元に伸ばして、涙を拭ってくれたたいちゃんの手は少しだけ震えていた
「よかった、Aが喜んでくれて」
『え、なんで、普通喜ぶじゃろ、』
「ずっと、連絡とらんかったし、嫌われたかな、って」
そんなわけ、ないし
と静かに否定する
『そりゃ、少し、さみしかった…けど、
知ってる？
たいちゃんがうれしいことって、私もうれしいの。
だからもうそんなこといいの。
今は合格を素直に喜ぶ時間でしょ？』
たいちゃんの頬を包み込んで言い聞かせる
そして彼はまた、やわらかく笑った
彼は今日、
やわらかく笑うなぁ、と思っていると、手のひらの中の頬が少し動いて
喋り始めた
「あのさ、ひとつ、お願いがあるんやけど」
『…なに？』
そっと私の手をとって、
優しく握るたいちゃん
「…抱きしめても、いい？」
急なことに少し驚いていると、すぐに顔を赤くして、
ごめん、とかぶりを振る彼
「きもいやんな、ごめん！俺もちょっとなに言っとんかわからんように、」
言葉を遮るようにたいちゃんの腰に手を回した
おつかれさま、というように
背中をぽん、ぽん、と叩く
その瞬間、私の背中にも手が回ってきて
ぎゅっと力をこめて抱きしめられた
失くしたものを見つけたときのような抱きしめ方で、
胸がきゅっと鳴った
気がした
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あや(プロフ) - ひとつだけ。センター試験には合否はありません。点数が出て、それによって2次試験を受けるかどうか決めるってやつです。 (2020年5月24日 0時) (
レス) id: fdf9960b48 (このIDを非表示/違反報告)
sakura(プロフ) - 更新首を長くして待ってます！のんびりでいいので更新楽しみにしてます！ (2020年3月31日 22時) (レス) id: b8c160a182 (このIDを非表示/違反報告)
ひとで(プロフ) - 作者様の事情やリクエストなどお話の更新に関わることは作品ページで、作者様の感情やほかの読者様との交流はツイッターでやった方がいいと思いました。長々と失礼しました。次の更新楽しみにしています。 (2019年8月31日 15時) (レス) id: 5cdc89dbcc (このIDを非表示/違反報告)
ひとで(プロフ) - 続きです。お話はとても面白いしもっと読みたいのにページを進めたらお話じゃなかった、とガッカリしてしまいます。お話を進めるにあたって裏設定などを書いてくださるのは嬉しいのですが、ツイッターアカウントがあるならそっちで話してほしいなあと思う話題もあります (2019年8月31日 15時) (レス) id: 5cdc89dbcc (このIDを非表示/違反報告)
ひとで(プロフ) - はじめまして、通りすがりの者です。この作品を読んでちょっと気になったことを言うので、気に障ったらごめんなさい。最近のJr.は本当にたくさんの事があります。感情を揺さぶられることも私もたくさんあります。でもちょっと、作者さんの話が多いかなって思いました (2019年8月31日 15時) (レス) id: 5cdc89dbcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MaKoto | 作成日時：2018年4月23日 6時
