狼とライオンは爪を立てずに握手ができない ページ16
Daiki side.
照史くんが案内してくれたのは、大きな一軒家で
まだ若い神山智洋が住める場所とはとても思えなかった。
照史「一応、金貰ってやってるからなぁ」
そういう照史くんの手は震えていて。
そうだ、だって
一度縁を切った家の敷居を、
もう一度踏もうとしているのだ
今度は、敵として。
これまで仲間だった人間が、今日は仲間じゃない恐怖
俺だったら耐えられへん。
手に持っていたスマホを思い切り握りしめる。
ここへ来る途中に、道路で拾ったAのスマホ。
画面はバキバキに割れていて、画面には小瀧からのメッセージ。
あいつらは、敵だったのだろうか。
少なくとも俺の目には、そうは見えなかった。
良い奴らだと、Aと二人で言っていたっけ。
思い出すときりがないくらいあふれ出る思い出に
背中を押されながら、インターホンを押した。
広すぎる家に響いて、一気に緊迫が訪れる。
少しして扉が開き、出てきたのは
流星だった。
流星「……お、しげやん。どしたん」
流星は照史くんのことを一切触れへんかった。
存在自体を、忘れたように。
「どうしたもこうしたもあらへん。A、来とるやろ。
今日学校やねん、迎えに来た」
流星「……今のAの姿みたいん？
変わった人やなぁ。見た目がえぐすぎて吐いても知らんで」
笑いながら言うコイツは誰や。
Aは、もうおらんのか、？
思わず胸ぐらを掴む。
しげ、と照史くんの制す声が後ろから聞こえたけれど、
そんなのどうでもいい
それくらい、こいつはひどいことをしたんや
「なんでっ、なんで、なんでAやねん！
お前も、神山智洋を選ぶんやろ？
どいつもこいつも、神山神山!!!!!!!!!
あいつが、あいつが何したって言うんや。何も変わらんただの野郎やないか！」
流星は俺に胸倉を掴まれたまま、また笑った
流星「しげは、可哀そうな人やね。
でも、それが…普通なんやろうな」
意味が分からへん、
俺が聞きたいのはそんな言葉ちゃう
流星「もっと、違う形でしげと出会いたかったわ」
そんな、台詞のようなものは聞きたくない
涙が出そうになるのを堪えたその時、
聞きたくない声が聞こえた
神山「流星、そのへんにしとき。
重岡くん、やっけ。ようこそ、この家へ」
トラとライオン、どちらもネコ科の動物である→←目つきが鋭い狼は実は猫背で内気な少年なのだ
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ゆり。(プロフ) - 更新ありがとうございます！！やっぱりこの作品最高です！これからも頑張ってください！ (2019年3月21日 10時) (
レス) id: 2a1f697cc9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり。(プロフ) - 心臓がバクバクなってます。どうなるの一体…更新まってます！ (2018年6月17日 13時) (レス) id: 2a1f697cc9 (このIDを非表示/違反報告)
神の助 - 更新再開、楽しみに待っています(＊∀＊) (2018年1月9日 20時) (レス) id: 6fdf00e0a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MaKoto | 作成日時：2017年11月2日 7時
