才能 ｰ special ｰ

アルコール度数12%. ページ6

｢はい、えっと…こんにちはAです｣



1人で動画を撮ることなんかないからほんとに緊張するけど、隠しカメラの置き方や最初の挨拶、話すことなどロケマサやまえっさんにかくかくしかじか教えてもらった。



ダメだったら後撮りすればいいと背中を押され、一発目の撮影。
カップルチャンネルの一発目は何をするのかよく知らない。
きっと自己紹介とかなのかなと思うが、もうファンの方は分かりに分かりきってるので割愛する。



｢カップルチャンネル今日から始めていくんですが、最初の企画はこれです！｣



ジャジャン、という効果音が入ることを期待している。
名人頼んだ。



｢ヒカルに酔うまでシャンパン飲ませてみた！｣



ヒューバンバンバンバン。
頭の中での編集は完璧だ。
むしろあたしが編集したいぐらい。



｢有難いことでヒカルの人柄と人望により、たくさんお祝いを頂いたんですよ｣



あらかじめ横に用意してあったシャンパンを取り出す。



｢その中に門りょうさんから頂いた、えーこれですねルイ･ロデレールのクリスタルというものです｣


｢これすごくないですか、めちゃめちゃ黄金色。ヒカルって感じしますよね｣



いつまでも見ておける輝きと高級感。
当然ながらこんなレベルのお酒は飲んだことがないし飲むとも思っていなかった。



多分画面で見るとあたし負けてる気がするな。



｢そして、あたしも飲むんですが多分ヒカルより強いので2人共倒れということはないと思います笑 ｣


｢じゃあ今からヒカルが帰ってくるまで、時飛ばーし…｣



よし、なんとかミッションクリア。

＿＿→←終.

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