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心臓が宙に浮くような思いがした。
あれだけ動かせていた足が、ぴたりと止まる。
振り向けない。
バッグの紐を握りしめた手が、尋常じゃなく震える。
｢Aチャン、何で逃げんの？俺君のこと応援してるんだよ｣
初めて直接接触された。
背中に投げられる声は当然ながら聞き覚えがない。
あたしのことを知っているなら間違いなくヒカルのことも知ってるだろう。
あたしを応援してると言ってヒカルに近づきたいのかもしれない。
だってあたしなんて、応援される立場にない人間だから。
｢可愛いなって思ってたんだ、元々ヒカルのファンだったんだけどAチャン出てくるようになってからは君ばっか見てる｣
動け。動けよ。
動かなきゃ、いつまでもこの粘着質な声がまとわりつく。
彼らと同じ男なのに、どうしてこうも気持ち悪いの。
知り合いみたいなテンションで話しかけてこないでよ。
恐怖が薄れ、その分が少し怒りになった。
その途端足は枷が取れたように軽くなって、気づけばマンションの入口まで全力で走った。
1度も振り返らずロビーからエレベーターへ直行して
ヒカルの階のボタンを連打する。
扉が閉まり、彼の家へ着く頃には、心身共に疲れてしまった。
人の前に立つ人ってのは大変だ。
ヒカルはきっとこれ以上の経験もあるんだろうな。
『おかえり。……なんか疲れてない？』
直接話しかけられた以上、実害が出た。
言うならこのタイミングしかない。
1ヶ月前からの違和感と今さっきまでの出来事を全て話すと
腕組みをしたヒカルは長い溜息を吐いた。
『もっとはよ言え。それ危ないやろまじで』
『まえっさん、動画撮るわ。注意喚起動画』
頭に2回バウンドさせた彼の手は優しくて、暖かかった。
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よみや(プロフ) - 最近ヒカルさんを好きになってこちらの夢を読ませていただきました。何度も何度も読み返してます。感想を送りたくこちらに書き込ませてもらいました。これから続きはもう更新していかないのでしょうか？書き方がとても好きなのでこれからもたくさん読み続けたいです。 (5月29日 21時) (
レス) id: 8a49e3a3c4 (このIDを非表示/違反報告)
яeu(プロフ) - みけさん» 私の作品が、みけ様の人生において少しでもお役に立てたなら何より光栄です。心にヒカルさんを飼いながら生きていきましょう、コメントありがとうございました。 (2022年11月16日 20時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
みけ(プロフ) - 嫌なことがあって久しぶりにサイトを開いたら更新されてて幸せな気持ちになりました！更新してくださってありがとうございます！やなことばっかじゃなくていいことがありました！！楽しみにしてます！ (2022年11月9日 22時) (レス) @page47 id: fa85b03389 (このIDを非表示/違反報告)
あいな - яeuさん» 大丈夫です！よろしくお願いします！ (2022年11月3日 22時) (レス) id: 7a58e7d988 (このIDを非表示/違反報告)
яeu(プロフ) - あいなさん» ありがとうございます。｢月イチのサバイバル週間｣にて既に似たようなものを書いており、もしかしたら似通ってしまうかもしれませんがよろしいでしょうか。もちろん最大限努力は致します。 (2022年11月3日 17時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：яeu | 作成日時：2021年9月15日 21時
