おおうそつき ページ42
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「じゃあ俺がしちゃうよ」
自分の体重を乗せるように俺に伸し掛かってきて熱いキスをする。
離れようとしても抱きついてきて、
あの控えめな先輩と思えないほど強く口付ける。
吐息が溢れて光先輩の甘い香りで満たされる。
もうムリ。
理性なんてどっか行った。
そのまま先輩を床に押し倒す。
「好きじゃないって言ってんじゃん」
先輩のシャツのボタンを荒々しく外していく。
「へへ…して」
照れ笑いをしながら俺に言う。
「後悔しても知らないですよ」
「しない」
先輩が本当に俺の事を好きなら、
愛されたいなんてもし思わせてたなら
どんな言葉掛けてもただ悲しいばかりだから
何も言わず、体だけ、抱きしめる。
「んんっ…あぁっ、や、」
先輩のいやらしい声が俺を加速させる。
「俺の事好きなんでしょ」
「ん…っ」
「じゃあ、もっといけるよね」
「んん…もうダメ、いや」
「まだ」
繰り返すループ。
我を忘れて光先輩を求め続ける。
ごめんなさい、先輩。
こんな事したかったんじゃないのに。
先輩に触れるのは最後だと思うと、
身体が言う事を聞かない。
先輩の身も心もずたずたに傷つけて行く。
俺の縛りから解けた後、胸を激しく上下させ、荒く息を吐いている。
「はぁ…はぁ…ゆう、と、 ほんと、に俺の事、好きじゃない…の…？」
すごく好きですよ。
「はい…」
危ない…涙が溢れてくる。
「ゆうと泣いてるの…？」
「泣いてないです」
震えを押し殺して静かに答える。
「ねぇ…ほんとは、」
「好きじゃない…っ」
うそ、嘘嘘嘘。
「そっかわかった、ごめんね」
ごめんってなに…
「いえ」
「じゃあ、もう帰るね」
「はい」
このまま帰してしまえば、
今以上に2人の距離は遠ざかると分かってはいるけれど、雨は止まない。
やっと通じ合えるはずだったのに。
これでお終い。
これで良かったんだよね。
体を汗で濡らし枯れた涙を流す先輩を見て、
自分に問いかける。
今の僕は先輩の笑顔を思い出せるかな。
純粋に好きだった気持ちはもう雨に流れて、追いつけないよ。
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ゆんぴょ(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます！早めにスピンオフupしますね♪ (2019年8月17日 22時) (
レス) id: 5a6b953178 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - とってもおもしろかったです！スピンオフ待ってます！ (2019年8月17日 21時) (レス) id: 8d82e99298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆんぴょ | 作成日時：2019年6月7日 11時
