追憶編-5 ページ48
涙が溢れた。
悲しくて、怖くて。
もう、沖田とは一緒にいられない。
そんなの、つらすぎる。
涙が、私を飲み込みそうだった。
「とりあえず、説明しますね。迷惑な理由から。僕はAのことが好きですから、Aも僕のこと好きなんて吃驚しました。だから、迷惑です。今まで通りいれないのは、今まで以上にAのことを意識してしまうかもしれないからです。……分かりますか?」
『……沖田…………?』
「A、これから先……僕と一緒に暮らしてくれませんか?僕の名字にしてくれませんか?」
涙がずっと止まらない。
でも、この涙はさっきまでの悲しい涙なんかじゃなく、とっても優しかった。
『はい……喜んで…………っ』
沖田が私のことを抱き締めてきた。
だから私も抱き締めた。
これから私は沖田Aなんだ。
嬉しい。
嬉しいって思うほど、それに比例して涙が出た。
嬉しいって気持ちが大きくて、もう雷の音なんか気にならなかった。
ただ、ずっと沖田を抱き締めた。
そのまま寝てしまったけど、沖田が私の頭を撫でてたのはずっと覚えてる。
〜〜〜〜〜
『って感じで結婚したな〜。いやぁ、懐かしい。同時に恥ずかしい』
「へぇ、Aもそんな乙女な時期があったんだな」
『今でも乙女ですのよ、やっくん』
ふわぁ……お菓子ってとっても美味しいですね、知ってました→←追憶編-4
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作者名:ZR | 作成日時:2016年1月29日 22時