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第35話  卑怯、 ページ38

『んっ、///』



『...そらる、さん?』




とても、びっくりした。
今まで、そらるさんはそんなことをする様には見えなかったから。




「ごめんね、俺、最低だわ。」



そらるさんは、最低なんかではない。



「あのね、俺、...」






「卑怯な手を使ってでも、Aのこと俺のモノにしたいって思ってる。二番目でもいいからって。」


「失恋したって聞いた時、すぐに誰か分かった。...それで、...ちょっと、嬉しかった。」


「...まふの家に行くと、いつもAが居て、最初はただ、すっげー可愛いって思ってただけだけど、何回も会う度に、スキの気持ちが大きくなって、でも、俺なんかには振り向きもしないで、...。」





私、知らない。だって、そらるさんは今までそんな素振り見せたことなんてないもん。

いつも家に帰ると、そらるさんが居て。それで、毎日が楽しくて。





「だから、...俺、..最っ低だ。」



少しかすれた声でそう言い、そらるさんはキラキラした綺麗な涙を落した。



「なんで、俺じゃないのって、いつも思って、...。」



なんで、私だったんだろう。



「人をスキになったの久しぶりだったから、どうすればいいのか分からなくって。」





「でも、...今言わなきゃ、後悔するから、」









「俺じゃ、...ダメ?」




ああ、今そんなこと言われたら、ダメなんて言えるわけがない。



『ダメじゃ、ない、...です。』


小さな声で、震える声で、そう言葉を放った。



















「...」


『...んっ』




そらるさんは静かに、私を手で引き寄せ、そして優しく、私の唇に


キスを落とした。









あたりは静寂に包まれている。



今は、夜ごはんの時間だろうか。



胸がいっぱいで、きっと今は、食事が喉を通らないだろう。

第36話  家に帰ると、→←第34話  消された、



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設定タグ:そらる , まふまふ , 歌い手   
作品ジャンル:恋愛
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ナモカ - 何か「あれ、ゲームない!え、どこ。え、ヤバいヤバいヤバい!ヤバい!」とゲームを探していたらお母さんに「www手に持っとるやんwwwwww」って言われて見つけた。wwwwwwめっさヤバい奴やんw (2018年3月31日 20時) (レス) id: 06929f16b1 (このIDを非表示/違反報告)
ナモカ - 苔。確かに春に苔思い付くかも。池の周りの石に苔が張り付いてて、その近くに桜並木が並んでるかんじかなぁ。レイさんは春で苔はどんなかんじですか? (2018年3月31日 19時) (レス) id: 06929f16b1 (このIDを非表示/違反報告)
星宙レイ(プロフ) - きつねさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!これからも頑張ります(*´ω`*) (2017年6月28日 17時) (レス) id: 78ec84d7eb (このIDを非表示/違反報告)
きつね - 作者さんの、コメントが面白かったです笑腰の話が頭に残っていて『いくら頭をつかっても』の頭が腰に見えてしましました笑笑あと!ヒロインちゃんが天月さんに動いているのか、そらるさんなのか、気になります!これからも頑張ってください。 (2017年6月28日 9時) (レス) id: f419568b94 (このIDを非表示/違反報告)
星宙レイ(プロフ) - 晴雨さん» ありがとうございます!嬉しいです!! (2017年6月16日 19時) (レス) id: 78ec84d7eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星宙レイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/hijiki31002/  
作成日時:2017年4月9日 0時

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