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「今日も来ないかー」
「………」
「あの異国人はよく来るのにね」
「…きょも、」
「はいはい、もう黙りますよ」
北斗が来なくなって2ヶ月
あの日から姿を見せなくなった
こうして会えなくなって初めて、俺と北斗の関係は北斗に全て委ねられていたことを知る
そりゃそうだ、
俺が会おうと思おうと簡単に会える人間じゃない
俺が一生かけて貯める金をかけた洋服に身を包み、
俺の1週間分の食事代をかけて散髪をして、
そんなふうに全てをかけてもあいつに会うことすら叶わない
「…ちょ、泣かないでよ」
「泣いてねえよ」
涙声じゃない、
そんなふうにきょもに言われたけど、まあ仕方ねえじゃないか
「いつの間にかこんな好きだったんだな」
「樹はずっと好きだったと思うよ、」
何できょもの方が泣きそうなんだよ
そう思った瞬間、ものすごい地響きの音が聞こえた
「何この音…」
そうきょもが呟いたかと思えば、大きく地面が波打つ
立っているのもやっとの中で遠くで火の手があがるのがみえた
「ほら、これ」
「…北斗、大丈夫だったかな」
「あんなに金持ちなんだ、大丈夫だよきっと」
あの大地震の後、北斗が住んでいると話していたホテルが全焼したと聞いた
すぐに向かってみてももちろん跡形も無いその場に北斗の痕跡は無い
こうして俺は完全に北斗を見失ってしまったわけだ
「樹、そろそろ食べないと」
「…わかってる」
北斗が心配で、なんて俺らしくもないけど
北斗が心配で飯も喉を通らない
「ここに居たんですか」
潰れてしまった稽古場の近くの闇市にきょもと2人で間借りして暮らしている
俺のアパートも潰れ、きょもが転々としていた女も何処かに行ってしまったから
俺らは2人で身を寄せ合っているしかなかった
背後からの聞き覚えのある声に振り向けば、見知った男が立っていた
「…運転手、さん」
「森本です」
そこに立っていたのは北斗の運転手の奴
いつでも俺を睨んできてたあいつだった
「北斗は、」
「坊ちゃんは無事です」
問いに間髪入れず答えを返してくれた
無事
その2文字がこんなに嬉しいだなんて、少し前の俺は想像も出来なかっただろう
「じゃあ何しにきたんですか、俺のこと嫌いでしょ」
「嫌いですけれど。坊ちゃんの代わりに…いや、坊ちゃんのために来ました」
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ふわ(プロフ) - 当然ぷりむら様のお話が好きな方もたくさん居られますしぷりむら様の大切なお話なのでご連絡させていただきました。複数回に分けてのコメント失礼しました (2021年6月14日 22時) (
レス) id: d3d6811ffb (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - ぜひアイドル緑くんとファン黒くんのお話を書きたいのですが書いてもよろしいでしょうか？ (2021年6月14日 22時) (レス) id: d3d6811ffb (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - 私はそのお話を読んだことはありませんがすごく素敵な設定で私自身緑黒をメインに活動しているのもあって (2021年6月14日 22時) (レス) id: d3d6811ffb (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - 非常に気になりましてフォロワー様からぷりむら様のことを教えて頂きました。 (2021年6月14日 22時) (レス) id: d3d6811ffb (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - 初めまして。こんばんは。占ツク作者のふわと申します。先日私のフォロワー様からアイドルの緑くんとファンの黒くんのお話を書いているかと連絡が来まして私の方はそのようなお話は書いていないのですが (2021年6月14日 22時) (レス) id: d3d6811ffb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷりむら
| 作成日時：2021年2月23日 22時
