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「…わぁ、」
「んだよ、ボロいって思ったか？」
「いえ、思ったより広かったです」
これ全部樹さんの家なんですよね？
そう言いながら北斗が指したのは俺の狭いアパート
「…北斗、アパートって知ってる？」
「アパー、ト？」
「ふふっ、本当びっくりするくらい違う世界を生きてる人だね」
「俺の家はここだけ、」
そう言って狭い階段を通れば、
「…わぁ、」
さっきよりも小さく呟く声が聞こえた
「じゃ、俺はこの辺で」
「え？帰るんですか？」
「こんな狭い部屋、男3人も並べないでしょ」
俺の家に到着して1時間もしない頃、突如としてきょもが席を立った
「え、じゃあ…」
「こっからは樹と2人きり。頑張ってね北斗」
よしよし、と頭を撫でたきょもは満足げに部屋を出ていく
「…素直になったら？」
そう、言葉を残して
「2人になっちゃいましたね、」
「…敬語じゃなくていいよ、さんも付けなくていい」
「え？」
「樹、って呼んでよ。な？北斗」
「…ふふ、嬉しい。樹、」
敢えて作っていた壁を、どうしてか取り壊したくなる
ぶち破ってその手を掴みたくなる
でも、壁の隣にいると思ってるこの人はきっと本当は隣なんかには居なくて
ずっとずっと高いところで、
俺がどんなに首を痛めて見上げても見えないくらい高いところにいるやつなんだろう
「なぁ、北斗」
「ん？どうしま…どうしたの、樹」
「…何で俺なんだ？」
ずっと、引っかかってた
何で俺なんだろうか、と
大した取り柄もなく舞台でも主演なわけでもない
金も稼げねえし親もいない
こんな俺の何処がいいのだろうかと
「…何でか分からないけど、同じだって思った。あぁこの人僕と同じだなぁって」
「同じ、か」
「理由になってないよね、」
「…苦労するぞ」
俺について来るつもりなら、
俺が北斗の全てを賄えるかは分からないけど
いつまで北斗といられるかは分からないけど
「それでも樹がいいなぁって、思ってしまうんだ」
それを聞いてもなお自分を抑えられるほど、
俺は出来た人間じゃない
「…樹、？」
反応のない俺を覗き込んだ北斗の手を握った
「わっ、」
「…まずは手から、な。そこから慣れさせてやる」
「恥ずかしいな、これ…」
手を握られただけで顔を赤く染める北斗を汚してしまいそうだ
「初めて触ったけど、あったかいね」
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ふわ(プロフ) - 当然ぷりむら様のお話が好きな方もたくさん居られますしぷりむら様の大切なお話なのでご連絡させていただきました。複数回に分けてのコメント失礼しました (2021年6月14日 22時) (
レス) id: d3d6811ffb (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - ぜひアイドル緑くんとファン黒くんのお話を書きたいのですが書いてもよろしいでしょうか？ (2021年6月14日 22時) (レス) id: d3d6811ffb (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - 私はそのお話を読んだことはありませんがすごく素敵な設定で私自身緑黒をメインに活動しているのもあって (2021年6月14日 22時) (レス) id: d3d6811ffb (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - 非常に気になりましてフォロワー様からぷりむら様のことを教えて頂きました。 (2021年6月14日 22時) (レス) id: d3d6811ffb (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - 初めまして。こんばんは。占ツク作者のふわと申します。先日私のフォロワー様からアイドルの緑くんとファンの黒くんのお話を書いているかと連絡が来まして私の方はそのようなお話は書いていないのですが (2021年6月14日 22時) (レス) id: d3d6811ffb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷりむら
| 作成日時：2021年2月23日 22時
