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side black
「ほーくと！」
大我と一緒に仕事場へ来た
飲み物買ってくる、と出て行った大我はいちいち俺の腰を撫で回してきて
それをニヤニヤと慎太郎が見てくることには気付いていた
だからあんまり話したくなかったんだけど、
隣に座って話しかけられたら逃げ場もなくて、仕方なく話を聞くことにする
「なに？」
「昨日は激しくされちゃった？」
「…それ答えなきゃだめ？」
「おい慎太郎、やめとけって」
ニヤニヤとワクワクが止まらない慎太郎を高地が宥めてくれるけど、
そこに拍車をかけるように樹とジェシーが参戦して来た
「北斗って大我の前だとあんな顔するんだね」
「え？…あ、そういえば俺昨日間違えて、」
「もちろん全部保存しましたー！」
俺の頭を撫でながら眉を下げたジェシーとは対照的に、ガッツポーズをする樹
「何でよ、消してよ」
「は？こんな可愛い北斗消すわけねえだろ？」
「何でお前は俺にメンチ切ってんだよ、」
いわゆる顎クイをされながら何故だか樹に睨まれて、
左には「ねぇ〜激しかった？」と聞く慎太郎、
右には何故だか俺の手を撫で回すジェシー
何これ？何この状況、
助けて、と高地に視線を送れば、扉を指差し「あっちに頼め」と口パクをした
「あ、きょも…よーし、俺も飲み物買ってこよっかな！」
「俺も行くー」
慎太郎と高地は大我の姿を見るや否やそそくさと楽屋から出て行った
「樹、ジェシー。その手放して」
「…嫌って言ったら？」
「いくら樹でもあげないよ」
慎太郎のいた席に大我が座れば、一気に腕を引かれて
気付けば大我の腕に包まれている
「分かった、今回は諦めるから北斗の可愛い写真もっとちょうだい」
バチバチと火花を散らしていたかと思えば、お願いと手を合わせ大我に頭を下げる樹
情緒不安定なの？
ジェシーは何も言わず、俺の手を握っていたけどそれも大我に絡め取られて
「今から見せてあげるから、ちゃんと見ててね」
そう言ったかと思えば、顔を上に向かされ気付いた時には舌は大我の口の中
じゅる、
ちゅ、
本当なら2人きりの時間で響くはずの音を、メンバーに聞かれているのが恥ずかしくて
押し退けようとしてもその手は取られ、大我が手を重ねて俺の耳を塞ぐ
互いの口内の音しか聞こえないまま数分、
唇を離されたかと思えば
カシャ、と音が聞こえ、同時に樹が叫ぶ
「いい画いただきましたー！」
fin
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作者名：ぷりむら
| 作成日時：2020年9月3日 7時
