you know I love u? (ページ15)

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side yellow

俺の腕の中で身体を震わせる北斗は本当に綺麗で

あの頃あんなに可愛いかったのに、と昔を思い出しては成長に驚く

時々小さく声を上げる姿が可愛い

耐えるように閉じられた目が可愛い

口から漏れる息すら可愛い

１０年の片想いはストッパーが外れると止まることがなく、そのまま突き進んでいく

あとで嫌われるのだろうか？

それは嫌だなぁとぼんやり思うけど、どうやら俺もまだ酔っている

今は難しいことが考えられない

そもそも誘って来たのは北斗だ

家の鍵がないと駄々をこね涙を流しながら泊めてと頼んできた

家に着くと暑い暑いと言いながら服を脱ぎ、ソファで寝ようとする俺をベッドまで連れて行って

寂しいから一人はやだ、

そうして二人で寝ることにした

最初は抱きついたのだって北斗から

腕が痺れたから高地が抱きしめてって言ったのも北斗から

訳がわからないと言っていたけど、この状況を作り出したのは間違いなく北斗だ

「…んっ、まって…おねがい、まって…もうチューやだ、」

軽く涙目になる北斗が首だけ振り返り懇願する

「北斗がしてって言ったんだよ？一人は寂しい抱きしめて、って」

「それは酔っ払ってたから…しかもチューしてなんて言ってない…」

それはそうだ

堪らなくなって俺がしたこと

でもこれでも相当我慢してる方なんだから

「なあ北斗、俺のこと嫌い？」

「んん、嫌いじゃない…」

「こんなことされても？」

「こんなことされても、嫌いじゃない…これ気持ちいい」

　

いやおいおい、

こいつはどれだけ俺を煽れば気が済む？

俺以外の男に言ってみろ、即色んなもの奪われるぞ

こんな危ない天然誑しを放ってはおけない、と使命感すら生まれる

「じゃあ北斗、俺と試しにこういうのしてこっか」

諦めていたものを手に入れるチャンス

10年以上だ、みすみす逃すことなんてしない

「こういうの…？高地は俺が好きなの？」

「そうだよ。俺は北斗が好き」

「そしたら、…うん、いいよ。高地となら安心するから、」

人生の半分、天然誑しに誑し込まれている

北斗がこの先逃げたくなっても、

簡単には手放さないから

堪らなくなって北斗の顔だけ振り向かせ唇に触れた

fin