二十一話 過去2 ページ23
私は自分で言うのもあれだが、子役時代、高校時代に今と、かなり売れてきた女優だと思う
高校時代は特に三年生の時が凄かった
毎日放課後や昼から撮影があった
昼からの場合は学校を早退、大変な時は休んでいた
そんな私を切り捨てなかった雄英には感謝しかない
まぁそんな多忙な日常の中で問題は発生した
私は色々な会社のCMに出演していた
ある日私はその中の一社に事務所の社長と共に呼び出された
相手側の社長は私達にある一枚の写真を見せた
その写真には、私と勝己が手を繋いで歩いている姿が映っていた
正確には私はマスクをして帽子まで被っていた
｢これ、Aちゃんだよね？｣
相手側の社長はそう私に問いかけた
これは否定しようもない事実
よく撮れているものだなと思うほどに
あ｢はい……そうです｣
小さな声で返事をした
申し訳なさとバレてしまった事への後悔の念が渦巻く
社｢どういうことなの？｣
社長は私にそう問いかける
答えられずにいる私に社長はため息をついた
社｢それで？そちらの望みはなんです？何かあるから呼び出したのでしょう？｣
挑発にも似た問いかけ
｢えぇ。もちろん。要求は簡単。この写真を世に出さない代わりにAちゃんのCM出演料をタダにして欲しい。それだけさ｣
相手側の社長はそう淡々と告げる
相手側の気持ちもよく分かる
私をCMに出すにはかなり高額な料金が発生する
それを月契約にしろ毎月払っていたら会社の財政が大変な事になる
相手側の社長は私の耳元でこう囁いた
｢キミも分かっているだろう？これが世に出たらどうなるか。芸能界はシビアな世界だからね。こんな記事が出てしまえばキミは一線を退く事になる。しかも相手はあの爆豪勝己だろう？あの強さならトップヒーローにもなれるだろう。そんな彼の芽を潰してもいいのかい？｣
嫌な所を的確についてくる
CMの出演料がタダになる事なんて別にいい
でも、社長としては1番の収入源である私の出演料をタダにするのはそう呑める話でもないだろう
社｢Aと話し合う時間をください。こちらとしても何が何だか分からない状況。話がまとまり次第こちらに出向いて返事をしましょう｣
｢分かりました。それでいいですよ｣
私と社長は応接室から出た
帰りの車の中では会話は無く、私はただただ窓の外の景色を見つめ、勝己との思い出を振り返っていた
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空音(プロフ) - かぼちゃポンタさん» 感想ありがとうございます！完結までお付き合い下さると嬉しいです！！ (2019年3月22日 22時) (
レス) id: a9fe660f83 (このIDを非表示/違反報告)
かぼちゃポンタ(プロフ) - 好き合っているのに過去の何かが原因で共に歩むことが出来ない二人が切なくて心が動かされます。面白かったです！^_^ (2019年3月22日 22時) (レス) id: 5680adb2c9 (このIDを非表示/違反報告)
空音(プロフ) - ぽんずさん» そう言ってもらえて嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年3月16日 13時) (レス) id: a9fe660f83 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんず - あり得ないと思います。大体イキッてる連中ですよ。空音さんは、気にしなくて良いと思います！ (2019年3月16日 12時) (レス) id: 441ff54470 (このIDを非表示/違反報告)
空音(プロフ) - 結茶さん» ありがとうございます！愚痴みたいに書いてしまった1ページでしたが、私の気持ちを理解してくださる方々がいて下さって嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2019年3月14日 23時) (レス) id: a9fe660f83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空音 | 作成日時：2019年3月12日 22時
