狂わせたのはアナタ【沖田･土方】

十一話 ページ13

総悟が帰ってすぐにトシがきた


あ｢お見舞いありがとう｣


珍しく花を持っている


あまり似合わないその姿に少し笑みが零れる


土｢笑うな！お前が少しの間入院するって聞いたから観賞用に買ってきたんだ！｣


ヤケになりながら花瓶に花をいける


全体的に黄色でまとめられた花束


あ｢綺麗だね｣


いけ終わった花を見てそう呟く


トシは私の方を見つめてから言った


土｢さっき万事屋達に会った。もうお前が入院してる事知ってたぞ。あとチャイナ娘が見舞いに来るとも言ってた…｣


大丈夫か？心配そうな顔をして問いかける


よくもまぁ私のことを裏切ったくせに見舞いに来るなんて言えたものね


歪んだ性格はそう捉えることしか出来ない


土｢お前が何考えてるかは何となくわかる。俺もお前と同じ気持ちだ｣


トシはそう言って私を抱きしめる


あ｢ホント……トシにはかなわないや｣


私の頬には何故か涙が流れた


神楽への憎しみか、悲しみか……はたまた恐怖か……


恐らく恐怖に近い感情だ


私は何を怖がってるんだろう


涙を流す私にトシは何も言わずに抱き締める力を強めた

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