君は俺を見ていない。【urt】【srr】

24.矛先 ページ28

そらるside


祭りにいたらAちゃんが絡まれてるのを見てぶちのめしたそらるです

『ありがとうございます！』

そ「ううん、それより……うらたくんは？」

『ちょ、ちょっとはぐれちゃって……』

うーん、不本意だがこれは一緒に行動するか

そ「連絡した?」

『はい、10分くらい前に……そういえば仕事って言ってませんでした？』

そ「あーうん、ちょっと早めに終わったから来たの」

結構前に連絡してるな。大きいとはいってもそんなに探すのに手間取るとは考えられない

……あ、

[ピルルルル♪]

一か八か電話を掛ける

う「な、なんすか?」

そ「テメエ今どこいる」

う「い、いや……」

うらたくんのほうから流れてくるカラオケの声がここでも聞こえる

そ「近いな、俺とAちゃん一緒に行かせるために帰るとか思ったの?バカか」

おそらくこいつは、俺とAちゃんが一緒にいるのを見て、帰ろうとでも思ったのだろう

辺りを見回し、なんとなくで歩いてみると、背の低い茶髪はっけーん

[ポンッ]

肩を叩くと、ビクッと体を動かすそいつ。振り向くと、それはやはりうらたくん

そ「みーつけた」


そ「さてと……なんで帰ろうとしたの？」

う「いって……殴る前に言ってくれます？」

しょうがないでしょ、本気で怒ってんだから

う「だから、Aが……いや、体調悪くなったから帰ろうとしました」

そ「……Aちゃん俺と一緒に行こっか。どう？」

『……あの』

ずっと黙っていたがようやく口を開いてくれた。そしてうらたくんのほうをじっと見つめる

う「なんだよ」


『う、うらたさんがいい……』

よく言った。一応言っておくけど俺はフラれてません。誘導したまでです

う「な、何言って、」

そ「まあそういうことみたいよ？」

だが、まだ納得いかない様子のうらたくん

ま「あ、そらるさーん！やっぱりいた〜」

そ「まふじゃん、あれ？坂田といると思ったけど」

ま「あーなんか志麻くんとの約束忘れてたみたいで、怒られて帰った」

何をしてるんだあいつは。メンバーの約束忘れるってさすがとしか言いようがない


ま「そらるさん僕と行きましょー、ということで、うらたさんあとよろしく」

そ「だってさ」

う「ええ……お前ほんとに良いの？」

軽くうなずくAちゃん。

この歳になってまだ青春を感じているのやべえな

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