君は俺を見ていない。【urt】【srr】

14.思い違い ページ15

Aside


こんなに走ったのは成人して初だろう。

今日はまふの家で遊ぶ約束をしたのだが、電車を一本逃してしまった

そうこうしているうちに、目的地の玄関へとついた

[ピンポーン]

ま「あ、遅かったね」

『ほんとごめん!』

実を言うと、遅れた原因は今日着る服を悩んでたから

前、うらたさんに選んでもらったのを参考に、自分で合わせてるうちに遅くなってしまった

さ「おー、早くやろー、今日強い奴いないし」

そ「Aちゃんも風邪かと思ってびっくりしたー。今日の服もかわいいね」

よっしゃ!また可愛いって言われた〜、さすがうらたさん……ってあれ?

『今日うらたさんは?』

ま「熱だってさ、珍しいよね」

『へー、うらたさんが』

確かに珍しい。今まで遊ぶ日には必ず来てたのに、まああの人も風邪くらい引くか

さ、私もゲームしよ


さ「あれ?A3位?今日調子悪いん?」

『あっれ……まあ今は手元が狂ったかな』

やばい、こんなのうらたさんにまた馬鹿にされる……

あ、今日うらたさんいなかったわ、熱だっけ?


ま「A?始まってるけど」

『え?あ、ごめん!』

まふに言われ、慌ててアクセルボタンを押す

うらたさんがいないから余裕で1位なんかとれる。本気を出すまでもない

あ、ドリフトミスった。いつもだったら……

私は右隣を見るが、いるのは口の悪い年上の友達じゃなくて、優しい幼馴染


……なんでうらたさんいないんだろう

そ「ねえ、もしかして心配なの?うらたくんのこと」

『え?ま、まあちょっと、』

そ「家行ってみたら?うらたくんも1人じゃ寂しいでしょ」

家、か……行こっかな

別にうらたさんが気がかりとかじゃなくて、今日は調子悪いしやる気でないから暇だから行くだけだし

『……じゃあ帰ります』

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