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「っ…！！」
息苦しさを感じて飛び起きると、今度はちゃんとD機関の訓練施設の一人部屋だった。
まだ時計の針は三の文字を指しており、今から寝てもなんだか寝つきが悪そうだ。
「ふぅ〜、少し歩き回ろ」
ネグリジェ姿のままそろっと廊下に出て、静まり返った施設内をゆっくり歩く。
頭の中では、先ほどの夢がグルグルと渦巻いていた。
昔はよくあの場面ばかりを夢に見ていた気がするが、D機関に所属するようになってからは初めてだった。
あのとき私は何と呼ばれていたっけ…？
母親の言葉を思い出そうとしても、自分の名前だけがノイズが入るかのように思い出すことが出来ない。
そうして歩いているうちに食堂に着く。
なぜか光が漏れていたため覗いてみると、福本が台所で何やら作っていた。
「福本…、こんな時間まで料理？」
福本はとくに驚くでもなくクルリと振り返ると、Aを手で招く。
福「今日は満月だから寝つけなくて、仕方ないから味噌汁を作ってたんだ」
「何その狼人間みたいな理由」
福「味見するか？」
「もちろんするけど」
そのままなぜか二人で真夜中に味噌汁を飲む流れになり、テーブルに座って窓から見える満月を見上げる。
ずっと黙ってAの様子を見つめていた福本だが、Aが味噌汁を飲み終わったのを見ると口を開いた。
福「それで、お前はどうしたんだ」
「どうしたってほど大したことじゃないんだけど…」
福「嘘をつくな。目の下の隈、汗でグッショリ濡れてる服…。お前がそんな状態になるんだ、大したことないワケがない」
「うっ…、言うよ。…昔の夢を見たの」
福「嫌な夢か？」
「まあ、幼い頃は良い想い出なんて一つもないんだけど…。それで、もう一回寝るのが怖くてここまで歩いてきたってワケ」
福「なるほどな」
「……夢の中で、名前を呼ばれてたの」
なんだか、今日の自分はらしくない。
自分が自分じゃないみたいに、スラスラと福本に悩みを吐露してしまいそうだ。
福「お前の本名を？」
「たぶんそう。でも、なんて呼ばれたのか思い出せなくて。………私、自分の名前が思い出せないの。今までコピーしてきた女の名前や経歴は全て暗唱できるのに！私の、本当の名前だけが…」
本当の名前が思い出せないことが、こんなに怖いとは知らなかった。
福本は無言のままAの背中に手を回し、ゆっくりとさする。
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ぽなふ(プロフ) - 星宮あおいさん» はかとんって博多豚骨ラーメンですかね？？(違ったらごめんなさい…) (2018年6月29日 18時) (
レス) id: ae4a510d66 (このIDを非表示/違反報告)
ぽなふ(プロフ) - ねこメさん» ほんっっっとに嬉しいです。こんなにジョカゲ仲間がいてくれるなんて…！ (2018年6月29日 17時) (レス) id: ae4a510d66 (このIDを非表示/違反報告)
星宮あおい - レスありがとうございます！(今日はちゃんと敬語笑)はかとんの林っぽい！更新楽しみです！頑張ってください！ (2018年6月28日 17時) (レス) id: beb3313b11 (このIDを非表示/違反報告)
ねこメ - 続きがとても楽しみです！更新頑張って下さい！ (2018年6月25日 22時) (レス) id: 9bbab6553f (このIDを非表示/違反報告)
ぽなふ(プロフ) - あめちゃんさん» ありがとうございます、めちゃ嬉しいです！！ (2018年6月24日 18時) (レス) id: ae4a510d66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽなふ | 作成日時：2018年1月20日 21時
