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「「「はぁ!?真選組に入隊したいぃ!?」」」
3人の息がピッタリと合い、流石は長年苦楽を共にしてきた仕事仲間といったところである。
「ちょっと待て待て、話が見えねーぞ」
「Aさん、一体全体なんであなたが真選組なんかに?」
朝方万事屋の事務所にて、銀時、新八、神楽の3人が揃い踏みでAに訳を尋ねる。
『真選組は主に攘夷浪士やその残党のテロ活動やクーデターに対処する警察機構だと聞きました 彼らは田舎から剣一つでここまで成り上がった、ならば同じような境遇の私も、そこに入って彼らと共に剣を使って働きたいと思ったのです』
「剣って言ったってな…」
銀時はチラリとAの腰に視線をやった。
動きやすいよう短めの着物のコルセットには、脇差ししかない。
この廃刀令のご時世、しかも女が真剣を所持するのは厳しいのだ。
『剣術に関しては問題ありません、昔から父の道場で稽古をつけてもらっていたので まあ、早い段階で父は亡くなり、途中からはほぼ我流なのですが…』
「つってもねぇお前、真選組なんて泥臭くて男臭くてとにかく臭いよ?お前練習終わりのラグビー部の群れとか入ったことある?あの匂いだよ?」
「どんな例えだよ」
「それに、そもそも男しかいないアルヨあそこ Aみたいな若い女の子がのこのこ入ってったら、アイツら犬みたいにすぐ腰振り出すに決まってるネ」
「そーゆーこと 若いんだから自分をもっと大切にしなさい ハイ以上、終了」
解散〜とばかりに手を鳴らす銀時を、しかしAはグッと強い目で見つめた。
『……協力してくれないのなら、もう良いです 真選組に乗り込んで、道場破りでもなんでもする覚悟なので』
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作者名:ぽなふ | 作成日時:2022年12月31日 13時