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目の前にある本に触れると、ひとりでにパラパラパラ……と頁が捲られていき、ある項目で動きは止まる。
『〜故郷 フレバンスと珀鉛〜』
国民は皆裕福で町々はまるで童話の雪国の様に地面も草木も真っ白……この世とは思えない程美しい国。
｢うわぁ……綺麗な風景……へぇ、珀鉛っていう鉛の一種が幻想的な風景の源かぁ……｣
本には、ローさんの故郷と記されるフレバンスの風景画の挿絵があり、説明の通り、御伽噺の世界のようだった。
食器・塗料、甘味料・化粧品、武器までもが珀鉛から造られた。
質の高い珀鉛の品々は世界中から買い手がつき、フレバンスの一大産業となった。
目ざとい世界政府も商品を運ぶ運輸業に参入し、珀鉛は底なしの金を産んだ。
白い町と呼ばれたフレバンスは、人々の憧れの国だったが、今は存在しない。
｢存在……しない?｣
頁を次へと捲ると、項目が『珀鉛病』と変わった。
『〜珀鉛病〜』
珀鉛産業が始まった100年程前、世界政府は国の地質を調査し、実は既に珀鉛に毒があることを知っていた。
掘り起こさなければさして害のない毒だが、取り扱えば人体を蝕んでいく。
それを知っていながら、目先の巨万の富に目が眩み、政府と国の王族はその事実を隠蔽。国民達は何も知らずに珀鉛を掘り続けた。
毒自体は微量なのだが、その蓄積性に問題があり、次世代へと寿命が短くなる悪影響を及ぼし、やがて大人になる前に死ぬ世代が生まれる。
世界がやっと珀鉛の有毒性に気づいた時には、もう手遅れであった。
寿命のズレのせいで全世代似た時期に珀鉛病を発病し、肌や髪がみるみる白くなり、全身の痛みと共に次々と人は死んでいく。
いかなる医者にもそれは止められなかった。
『〜珀鉛病への偏見〜』
そんな白い町の人々を見て、隣接する国々は珀鉛病を伝染病と思い込み、八方から通路を塞ぎ、白い町に対し隔離処置を行った。
王族達は早々に国を脱出し、国民は見捨てられた。他国での治療や移住を希望する白い町の出身者達は、周りから恐れられ射殺された。
それに対し、フレバンスは珀鉛で造られた大量の鉛玉を手にし、諸国と戦争を始める。
突然、頁が淡い光を放ち、プロジェクターのように頁から映像が映し出された。
ｼｽﾀｰ｢ロー君、あなたもいらっしゃい!!子供達だけは逃がしてくれるという兵士さん達が現れたの!｣
ﾛｰ｢シスター!!妹が死にそうなんだ!!今行けねェよ!!｣
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かかか - 一気見してしまった…さいっっっこうでした。ワンピースの世界観がすごく上手に表現されてて…すごい、こんなに好みなの初めて読んだ…好きです、面白かったです！更新頑張ってください応援してます以上、語彙力を感動と尊さで失った者からぼ感想と応援でした！！！ (2021年8月12日 16時) (
レス) id: fdccfef2b5 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 面白かったです！更新するのを待ってます！(*´ω｀*) (2021年7月10日 17時) (レス) id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
ツナマヨ。(プロフ) - 応援してます(*´▽｀*) (2021年6月27日 9時) (レス) id: 1fc8a1ec14 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新楽しいです！もしできれば、オチはルフィでほしです！ (2021年6月27日 0時) (レス) id: 60efdb9fc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ缶。 | 作成日時：2021年6月12日 16時
