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｢…………サボ。｣
ｻﾎﾞ｢……！あぁ、随分驚かせたみたいで悪かった。すぐには信じられないかもしれねェけど、本当に俺はお前とルフィの──────｣
兄貴。
そう続けようとしたサボは、Aの様子を見た瞬間言葉を失った。
なぜなら、サボを見つめるAの黄金色の瞳から、ポロリと1粒の涙が零れたからだ。
つーっと瞳から零れた涙は頬を伝い、床にぽたり、ぽたりと落ちてシミを作る。
サボだけでなく、それを見ていた仲間達も驚いたように目を見開き、その場に静寂が訪れる。
Aは、“誰かを思いやって”泣くことが多かった。心優しい性格故か、人の深い悲しみや痛みを感じ取り、同情や哀れみではなく本当の意味で“人の悲しみに寄り添える”人間なのだ。
仲間達はそういう部分がAの長所でもあり、同時に短所でもあると感じていた。
その理由として、Aが【自分のことで】涙を流すことは滅多にないからだ。泣くとしても、1人になろうとする傾向にあった。
それは偏に、仲間達に心配をかけたくないという気持ちから来ているのだが、彼等からしてみれば1人で抱え込んで隠される方が辛く、ルフィもこの事に関しては昔から気にかけていた。
そんなAが、今人前で涙を流したのだ。
その涙はこの場にいる誰もが【彼女自身】のものだと一目で分かった。
そして、ルフィが気にかけている程のことを同じ幼馴染であるサボが知らないはずはなく、サボはとっさにAを抱き締めた。
ｻﾎﾞ｢A、ごめん……ごめんな……｣
｢っ……!!｣
ルフィだって自分と会った時に大号泣していた。もしかしたらAも……そう考えてなかった訳じゃない。
だけど、実際にAの泣く姿を見たら、予想していたより何倍も胸が締め付けられたように苦しかった。
記憶を失っていたのだから仕方ないと皆が言うが、どうしてもっと早くAに会いに来なかったのだろう、とサボは深く後悔した。
本当にどうして……もっと早く思い出せなかったんだ。記憶を失っても、こいつから貰った“お守り”はずっと持っていたのに……
ﾛﾋﾞﾝ｢…………サボ。それ以上の接触はナミに怒られるからやめといた方が良いわよ。勿論私にもだけど。｣
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はち.(プロフ) - コメント失礼します。とても面白かったです！いつも更新していただく度に読ませていただいております。またお時間がある時、更新していただけたら嬉しいです！応援しています！ (2021年2月27日 21時) (
レス) id: 37902fbb7c (このIDを非表示/違反報告)
菜の花からし和え - 一気にみました！更新頑張ってください！ (2020年12月16日 20時) (レス) id: 1828f2aa7c (このIDを非表示/違反報告)
みいら(プロフ) - とっっても面白いです！更新頑張って下さい！！ (2020年10月19日 13時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ缶。 | 作成日時：2020年10月7日 23時
