169. ページ23
｢…………よし。｣
気分転換しようと部屋を出る際持ち出した鞄を開き、鉛筆とクロッキーブックを取り出した。
クロッキーブックの最後のページに描かれているしらほし姫や魚人島の景色を見て、自然と口角が上がる。気持ちが少し楽になったような気がする。
ペラ、と次の真っ白なページを開き、モチャやシンド、ラルク…まあついでに海軍達も描きながら、頭の中を整理しようと鉛筆を手に取った。
静かな船内に、紙に触れる鉛筆の音が響く。今いる船尾の方に来る途中、ウソップ達が不安で寝れない様子でウロウロしていたのを見た。
私も不安と言えばそうだ。この頭を占めるもやもや感は、ドフラミンゴが私の力を何に使おうとしているのかが分からない事への不安なのだから。
何の接点もない。…と言いたいが、王下七武海という事は“あの場所”にいたんだろう。なら、全く関係ないとは切り捨てられない。
一体、何が狙いなんだろう。
…もしかしたら、私よりルフトゥの事を知っている可能性もある。
ﾛｰ｢…手、止まってるぞ。｣
｢うわぁ!!!……って、ト、トラファルガーさんか……ビックリした……｣
余程考えに没頭していたのだろうか。トラファルガーさんの足音さえ聞こえず、言われた通り、鉛筆を走らせていたはずの手も止まっていた。
｢あ…あはは…上手く集中できなくて…｣
ﾛｰ｢…ドフラミンゴのことで寝れないんだろう。｣
｢！……はい。トラファルガーさんには隠し事出来ませんね。｣
私は、もう今日は描けそうにないな、とクロッキーブックを閉じ、鉛筆と共に鞄にしまった。
先程まで座っていた為、立ち上がってお尻付近の埃を払い、ふぅ、と一息ついた。
｢怖い…という感情とはまた違う気がするんです。私の力を狙う人達がいる事は覚悟して、ルフィと一緒に女ヶガ島を出ましたから。どんな理由だとしても、私の力は渡しません。……でも……｣
ﾛｰ｢お前の懸念は、今回の相手が王下七武海だから、か。｣
｢…王下七武海ということは、“あの場所”にいたということでしょう?あの場所にいたのに、どうして……万能の力じゃないと、分かるはずなのに。｣
凪いでいる海を見つめて、そう言葉を漏らす。
デッキの手すりに掛けた手には、無意識に力が入っていた。
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ツナ缶。(プロフ) - 愛さん» コメントありがとうございます!更新がほんと遅いのでまちまちになってしまいますが、楽しんで頂ければ幸いです(*¨*)応援ありがとうございます！ (2020年5月23日 12時) (
レス) id: c5376ee3fb (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 主人公が周りから好かれている感じがとてもいいです！逆ハー要素の程度もとても好きです！更新が止まっているようですが、続きが見れることを楽しみにしています！頑張ってください！ (2020年4月17日 2時) (レス) id: 6bfb94eb02 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ缶。(プロフ) - ミリアさん» 承諾して下さりありがとうございます。応援もありがとうございます! (2019年11月4日 23時) (レス) id: c5376ee3fb (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - こちらこそすみませんでした。更新頑張って下さいね！ (2019年11月4日 22時) (レス) id: 529b85d986 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ缶。(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます。すみません、申し出はありがたいのですが、合作は出来ません。ワンピース以外の小説も書いておりまして、更新もかなり不定期なので自分の作品で私には手一杯なので、申し訳ありませんがお受けできません。ご了承下さい。 (2019年11月4日 22時) (レス) id: c5376ee3fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ缶。 | 作成日時：2019年11月3日 23時
