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広い図書館の中で、特定の人を探すのはわりと大変だ。
前に同期と図書館を待ち合わせにした時、入れ違いになって結局その日の予定がパーになった苦い思い出がある。
LINEを送ったらすぐ会えるだろうけど、一旦中に入ってみようと足を踏み入れた。
効きすぎている冷房に少し身震いをしつつワークスペースを見渡すと、案外その人は簡単に見つかった。
外の光が差し込む、程よく暖かい場所。
分厚い本を3冊ほど重ねた横で、頭がかなり下がっていることから寝ているのかもしれないと考える。
そっと近づくと、やっぱり瞼が閉じられていて、規則正しい呼吸が繰り返されていた。
「渡辺さん」
小声で名前を呼んだけど、なんの反応も無い。
なんだか起こすのも気が引けるし、隣に腰掛けて少しだけその寝顔を見た。
顔のパーツがこうちゃんとそっくりだな〜とかそんなことを考えていると、横髪がさらりと顔にかかって眉間に皺が寄った。
邪魔そうだな。
そっと手を伸ばして横髪に触れる。
さらさらとしたそれを耳にかけてあげた時、微かに瞼が震えてゆっくりと目を覚ました。
別に悪いことをした訳では無いけど、慌てて手を引っ込める。
『…かわかみさ…ん…？…川上さん！ごめんなさい、ここ日当たりが良くて』
渡辺さんは、ぱしぱしと瞬きを数回した後、状況を理解したのか慌てて広げっぱなしのノートと分厚い本をまとめる。
俺が何気なく髪に触ってしまったことは気付かれなかったみたいで、安堵と少しだけ残念な気持ちが入り交じる。
「んや、大丈夫。さっき来たとこやから。この席、俺もお気に入りなんだよね」
『本当ですか、じゃあここに来たら川上さんに会えますかね〜』
「確率は低いと思うけどなぁ」
へらりと笑う渡辺さんに少しだけドキドキしたのは気のせいか、それとも…。
「アイスでも買っていこうか」
『ふふ、みんなには秘密ですか？』
「うん。着く前には食べてしまお」
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しぃ(プロフ) - ヒイラギさん» 全然です！すてきでした！もうすっごい後になってもいいんで、他の東大王メンバーも出していただけると… (2019年11月13日 14時) (
レス) id: 1457e73937 (このIDを非表示/違反報告)
ヒイラギ(プロフ) - しぃさん» こちらこそリクエストありがとうございました！全然砂川さん感(？)を出せなくて申し訳ないです…；▽； (2019年11月12日 23時) (レス) id: 4b5b27727e (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - ヒイラギさん» もう最高でした！ありがとうございます！ (2019年11月12日 20時) (レス) id: 1457e73937 (このIDを非表示/違反報告)
ヒイラギ(プロフ) - おみそさん» お褒めの言葉ありがとうございます！嬉しいです！ぼちぼちの更新ですが今後もよろしくお願いします^^* (2019年11月4日 18時) (レス) id: 4b5b27727e (このIDを非表示/違反報告)
おみそ - 突然すみません！いつも楽しく読ませてもらってます。とっても面白くて、ほっこりして、いいお話しだなぁという気持ちが抑えられずコメントさせてもらいました！更新頑張ってください！！楽しみに待っています！ (2019年11月4日 7時) (レス) id: 6ee4e40fac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒイラギ x他1人 | 作成日時：2019年9月7日 17時
