TWINS･TWINS

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ぐぬぬ、と歯を食いしばってる間にも二人は談笑しているし、連絡先を交換してるし、スマホでツーショットまで撮っている。


思わず立ち上がって、Aの袖をくいっと引っ張ると不思議そうに首をかしげた。





「A」

『航平も入る？』

「え、」






そうじゃないんだけどな、と思いつつしれっと入れてもらってスリーショット。

自分何やってんだ、と頭を抱えていると、砂川さんが何か思い立ったように手をぽん、と叩いた。








「そうだ、渡辺さん、フットサル見に来ませんか？」

「そうじゃん、Aちゃんまだ見に来たことないもんね」

「ほら伊沢さんも言ってますし」



『……あー、いや、今回は遠慮しときますね、すみません』







予想外の返答に、その場にいたみんなは少し驚く。

なんでだろ、特に急ぐような仕事もなかったはずだし、大学のレポートも順調だってこの前言ってたし……？









『今から航平と映画観に行く予定で』

「えっ？！」







いや、いやいや待って！俺、Aと映画見に行く予定なんて入れてたっけ…？！


脳みそをフル回転させて記憶の引き出しを開け閉めしたけど本当に思い出せない。








「わー、いいですね、双子で映画！楽しんできてくださいね」

『ほんとすみません、また今度フットサル見せてください！』







「行くぞ航平！」と背中を押されて、慌てて荷物が入ったリュックを掴む。

そのまま外に出て、先を歩くAに走り寄った。








「ちょ、ちょっと、どういうこと？」

『あんた、顔に出すぎ！すぐやきもち焼くんだから』

「わ…まじか」







眉間に皺を寄せたAは、びっ、と俺の顔を指さした。


やらかした、といつまで経っても治らないやきもち焼きに呆れてしまう。

ずっと隣にいたからこそ、新しい出会いにはそわそわしてしまうし、自然と相手に敵意を置いてしまう悪い癖。


「ごめん」と謝れば、ふ、と息を吐くようにして笑った。







『まぁ、嫉妬されるほど愛されてるってことよね〜？』







ニヤニヤと口角を上げて可愛いんだから、と小突いてくるAを軽く拳で押しやって、「好きじゃないし」と返す。

…まぁ、尊敬はしてるけどさ。






『あーん？よし、今話題のホラー映画観るか』

「えっ、待って、嘘でしょ！ごめんって！好き好き！Aめっちゃ好きだから…………！！」






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リクエストより
ありがとうございました^^*

(砂川さんっぽさが出ない…)

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