TWINS･TWINS

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side yamamoto








「あれ、Aちゃん今日メガネなんだ」







「こんにちは〜」とこうちゃんと二人で入ってきたAちゃん。

いつもは裸眼なのに、今日は黒縁のメガネをかけていた。


白い肌に映えていてとても似合ってる。







『今日は仕事本気モードなので！』







ふふん、とドヤ顔をしながらパソコンを開く。

どうやら記事の校閲作業をするみたい。







「渡辺家には本気出す時にメガネかける家訓でもあるの？」

『さすが山本さん、正解です』

「山本さんには10那由多渡辺ポイント差し上げます」

「よっしゃー」

「なんなんそれ」








僕の冗談に返される息のあった双子の掛け合いに、奥にいた川上さんが笑った。


それからオフィスに来るメンバーはみんなAちゃんのメガネに気づいて、

「似合ってる」とか「誰かわからなかった」と声をかけて、Aちゃんは笑顔でそれに応える。








「どれくらい度強いの？」

『掛けてみます？』








ふくらさんの問いに、メガネ常備のメンバーがわらわらと集まってメガネ交換をして遊びだした。


Aちゃんは時折眉間に皺を寄せたり、「ふくらさんの見やすいですね」と笑ったり。



河村さんの丸メガネもすごく似合ってたけど、度が合ってないのかすぐに外しちゃって少し残念。








『山本さん掛けてみます？』







くるりとこちらを振り返って差し出されたメガネ。


なんか、こういうのドキドキしちゃうな、なんて思いながら掛けさせてもらう。

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