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お館様への任務報告を終わり、お屋敷の廊下を冨岡と2人で歩いていた時お館様のお部屋の2つ隣の部屋の中からA様と思われる泣き声が聞こえた。
「冨岡、地味にA様の泣き声聞こえないか?」
「あぁ、(報告が)終わったら様子を見に行こうと思っていた。」
「お前地味だな。じゃあ寄ってみるか。」
「(心外)」
普段は全くと言っていいほど泣かないような子だったA様の泣き声が聞こえ、俺も冨岡も派手に気になり部屋によることにした。
「コンコン)失礼します。あまね様、少しよろしいでしょうか。」
「どうぞ。」
許可を貰い襖を開けると、あまね様が正座をしており、その膝の上にA様が座り、向かい合う感じであまね様の胸に顔を埋めて泣いていた。
「すみません、こんな所を。」
「いえ、大丈夫ですか?変わりましょうか?」
あまね様が見るからにキツそうで思わず言ってしまった。
「申し訳ございません。お願いします。」
やはりキツかったようだ。あまね様が素直に頼んでくるのは珍しいなと思いながらも、A様をあまね様から預かった。
『ふぇーん、うぁ、ふぇーん』
初めて泣いているとこを見た。冨岡も突っ立っていたが表情は少し驚いている。
俺はA様を立って抱きながら、背中を叩いてあげた。すると冨岡が隣から
「A様は、どうされたのですか。」
「いえ、さっき体調を崩したあとすぐにしのぶ様が来てくださったのですが、熱を下げるための解熱剤を注射したら、苦手な注射をされたためかさっきからぐずっていて、、、」
「何度あったのですか。」
地味なくせ派手に質問するなとか思いながらもA様を抱きながら聞いていた。
「先程の時点で、41度でした。」
「そうですか。」
あまね様と冨岡の話が終わってもA様は泣いていた。まだ体が熱い、7歳だ、派手に情緒不安定になってもしょうがない。1人で納得しながらどうやったら泣き止むだろうと考えていると
「宇髄、散歩するか。」
こいつ何言ってんだと思ったが、A様を泣き止ませるにはそれが一番いいのかもしれない。この熱だ、さっきみたいに降りたがることは無いだろう。そう思い、あまね様に許可を貰い冨岡と外に出た。
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かにパン(プロフ) - 名無し82162号さん» ありがとうございます! (2022年1月6日 19時) (レス) id: 389140c462 (このIDを非表示/違反報告)
名無し82162号(プロフ) - 面白い (2021年9月27日 21時) (レス) @page1 id: 90bfde0de7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひすい | 作者ホームページ:http://nanasaizihakawaigarareru.01
作成日時:2021年8月13日 17時