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A様が庭の池を眺めている後ろ姿を眺めながら、俺は1週間前のことを考えていた。
A様が1週間ほど前に寝込まれている時、緊急柱合会議が行われた。何故だと思いながらも本部へ行くとA様の事だった。お館様と胡蝶から、A様が喘息を発症したと聞いて、内心悔しかったのを覚えている。
A様は小さい頃から体が弱く、周りのご兄妹に比べ同じことがあまり出来ていなかったので柱は時間がある時にはA様の所へ行き、ご相手をすることが多かった。すごく人懐っこく、口を隠している俺や傷だらけの不死川にも恐れを抱かず笑顔で近づいてき、『だっこ!』と言ったのを覚えている。ご家族と同じくらい、柱といる時間もあったのかと思えるほどA様は柱全員に懐いていた。
「今日みんなに来てもらったのはね、Aの事なんだ。昨日の事だったかな、体調を崩していたAの面倒を見てくれていた天元と義勇が異変に気づいてしのぶを呼んでくれてね。診断は喘息だった。元々体が弱かった上に、喘息ともなると今までのようには行かないみたいでね。しのぶ?」
「はい、結構重篤な症状で、走るのは以ての外、少し歩くのでさえもままならないかも知れません。ですが、私は責任をもってA様の治療をしようと思っています。」
「ありがとう。それでね、みんなには頼みがあって。普通の生活が出来ないような病弱な体でも、少しでも楽しませてあげたくてね。みんなにはとても懐いているから、時間があったら少しでいいからAに会いに来てくれないかな?」
「「「「「「「「「御意。」」」」」」」」」
「ふふ、ありがとう。これから沢山一緒にいることが増えるかもしれない。私とあまねはとある事情があってね。子供たちに構ってあげられなくなるかもしれないんだ。A以外はそこへ連れて行けるのだけど、Aを連れていくのは体力的に無理かもしれないと思ってね。そんなときは、みんなにそばに居てもらうことを頼むかもしれないけどそれもいいかな?」
「「「「「「「「「御意。」」」」」」」」」
「ありがとう。あとはしのぶに頼むね。これで解散にするよ、みんな本当にありがとう。」
そう言って去っていかれたお館様を見たあとに胡蝶が話し出した。
「A様はいつ発作が起こるのか分かりません。なので、もし、発作が起きた時用に飲み薬と吸入器をみなさんに渡しておきます。使い方は·····」
胡蝶から薬の使い方を教わりそこで解散になった。
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かにパン(プロフ) - 名無し82162号さん» ありがとうございます! (2022年1月6日 19時) (レス) id: 389140c462 (このIDを非表示/違反報告)
名無し82162号(プロフ) - 面白い (2021年9月27日 21時) (レス) @page1 id: 90bfde0de7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひすい | 作者ホームページ:http://nanasaizihakawaigarareru.01
作成日時:2021年8月13日 17時