君に誓う 山田ひざし ページ3
気づいたときには好きだった。
むしろ、好きにならざるを得ないと思う。
「ひざしにいちゃーん……」
「へいへい」
叔父のひざしにいちゃんとは、言葉にはできない不透明な関係。
私は高校生で、ひざしにいちゃんは二十も後半。 彼女もおらず、実家暮らし。
だから私はこうやって、ひざしにいちゃんに甘えることができる。
「どーせ部屋に戻ったら変なもの見るんでしょ」
「変なものってなんだよ」
「えっちな雑誌とか？」
「
「……うるさい！」
二人でリビングのソファに座って、テレビを見ながら私はひざしにいちゃんの腰に抱きつく。
硬い筋肉質なお腹にグリグリ頭を押し付けると、骨張った手が優しく頭を撫でてくれる。
ガールじゃなくて
私もう高校生だよって言葉も、言えない。
年頃の女子にしては近すぎる距離感は、私とひざしにいちゃんとの秘密。 これは暗黙の了解。
土日はおばあちゃん家に泊まりに行く……ひざしにいちゃんに会うために。
おじいちゃんとおばあちゃんは座敷でテレビを見ていて、私たち二人はリビングでご飯を食べ、今に至る。
カップルだったら完全にイチャイチャだ。
けど、私たちは恋人同士じゃないから、ただの甘やかしの延長にしか過ぎない。
こんなに好きなのに。
この恋は叶わない。
この不透明な関係は、余計なことを口にしない私と、ひざしにいちゃんの残酷な優しさで成立している。
すっごくリスキー。 下手すればひざしにいちゃんはロリコン扱い。
「最近の芸人面白くない」
「ん？ 俺の方が面白いって？ サンキューな！」
「そんなこと言ってない！」
「いでででで！！」
思いっきり頬をつねった。
いてー！って言いながら頬を摩った。 赤くなってる。
「力加減！！」
「んふふ、ほっぺ真っ赤！ ひざしにいちゃんほっぺ真っ赤！」
プーククク、とバカにするように笑ったら、仕返しだー！と髪をグシャグシャにされる。
「うわーひどい！ 髪は女の命なのに！」
「俺の肌だってひどい目にあった！ フィフティ・フィフティだな！」
「ケースバイケースでひざしにいちゃんのがひどい！ 女の子には優しく！」
上目遣いで睨んだら、一瞬だけ翡翠の瞳が揺れた。
狙ってやってる、なんて死んでも言わないけど。
「上目遣いで睨んでもムダー！」
「むぅ」
「ほら、俺ももう二階行くからAも風呂入ってこい」
「……はーい」
家ではちょっと静かなあなたの本音、私はいつになったら見つけられますか。
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Able(プロフ) - ぬっこさん» コメントありがとうございます！！遅くなり大変申しわけありません！リクエスト (？)ありがとうございます！ストックしてあるお話が途中なのでそれが終わってからにはなりますが、書かせていただきますので気長にお待ちください！ (2020年8月9日 11時) (
レス) id: cf9458e2c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぬっこ(プロフ) - またまた読み返しております!! ほんとに大好きな作品です（´-` ）主さんのペースで更新していただけるとこちらも嬉しいです！ ｢君に誓う｣のマイクside読んでみたいなって思いました（´-` ） (2020年8月1日 22時) (レス) id: fb813ea952 (このIDを非表示/違反報告)
can(プロフ) - ぬっこさん» 返信遅くなりごめんなさい、コメントありがとうございます！稚拙な文章ですがそう言っていただきありがとうございます！他作品の方にもコメントしてくださりありがとうございます。リアルが忙しくなかなか更新できませんが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。 (2020年5月30日 16時) (レス) id: 756994877b (このIDを非表示/違反報告)
ぬっこ(プロフ) - あああ、やばい切ない...好きですこの作品。 (2020年5月15日 12時) (レス) id: fb813ea952 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Able | 作者ホームページ：
作成日時：2020年4月30日 23時
